矛盾のあるコミュニケーションをされると、
人は混乱してしまいます。
矛盾のあるコミュニケーションというのは、例えば
「あなたらしくいればいいよ」と言われていたのに、ダメ出しをされる
褒めてくれているのに、顔が嫉妬で怒っている
こんな感じで、「言ってることとやってることが違う」とか
「言葉と表情が違う」なんてことを指します。
職場で、「分からないことがあったら聞いてね」と言われるのに、実際に質問すると不機嫌な顔をされたことはありませんか?
質問された側にもいろいろ都合があるかもしれないので一概には言い切れませんが、あれも矛盾のあるコミュニケーション。
こういう矛盾のあるコミュニケーションを何度も何度もされていると、実は「された側」は頭が混乱して、だんだん不安定になってしまう事があります。
これをよくやってしまうのが、お母さん。
子供には
「あなたらしくいていいのよ」
「好きなものを選んでいいのよ」
「学校に行かなくてもいいのよ」
と言いつつも、内心とても子供のことが心配です。
(ここで「お母さん」と書いたのは
どうしてもお父さんよりしっかり子供を見ていることが多いからです。)
だから、子供が選んだものを(本当にそれで大丈夫なの?)と心配して、つい口を出してしまったり、
子供が不登校になると、「行かなくていい」と言いながらも、本当は(このままだとどうなるの?仕事も出来なかったら?)と不安で仕方なくなります。
でも、この矛盾が繰り返しおこると、矛盾にあてられた側は「何も出来ない状態」になってしまったりする。
矛盾する2つのメッセージに引っ張られて、どうしていいのかわからなくなってしまうんですね。
それで、矛盾の多い家庭で育った方は、大人になっても矛盾に敏感だったり、気持ちが不安定になったり、頭がフリーズしやすくなってしまう事があります。
上司に質問しようとして嫌な表情をされた瞬間に、
どうしていいのか分からなくて質問をため込んでしまうとか、
1つ質問をするたびに、気持ちがとても傷ついてしまうとか、
そういう経験の背景にも、もしかしたら矛盾への怖さのようなものがあるかもしれませんね。
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※このブログ内に登場するエピソードは特定のクライアントさんの経験談とは関係ありません。