インポスター症候群という言葉があります。
簡単に説明すると、
■自分が偽物のような感覚がある
■人に褒められたり何かを成し遂げた時に、それを自分の実力だと思えない
■なので、周囲を騙しているような気分になる
■「騙しているような気分」は、払しょくしようと努力してもなかなか消えない
■何かのきっかけに、「本当の自分」が周囲にばれてしまうんじゃないかと不安
■自分に偽物感があるので、能力のある人から見破られるような気がして怖い
…と、こんな気分が多くあることを言います。
なにかの成果を残しても、
「偶然うまくいっただけ」
「実力以外の部分で過大評価をされてしまう」
と感じる気持ちが強いことから、
詐欺師症候群などとも言います。
(自分がだましている気がするから)
正直、第三者からすれば
「もし本当に、偶然のラッキーや過大評価があったとしても、
トラブルさえ発生してないなら大きな問題ではないのでは?」
という気がしちゃいますよね。
そもそも「運も実力のうち」という言葉がある位ですし、
過大評価されること自体、能力の一つなのでは?という気もします。
実際、ちゃんと仕事をしている人から
「私は仕事が出来るように見せているだけなんです」
なんて言われたら、
ほとんどの人が「いやいや、問題ないよ」と返したくなるし、
「君は自信がないのが問題だね」とアドバイスしてしまうかもしれません。
でも、本人が感じている問題は、「自信のなさ」ではなくて「自分が偽物であること」なので、
「気持ちの問題なんかじゃないんです、事実なんです!」と言いたくなってしまいます。
(この気持ちがあることが、インポスター症候群の特徴)
インポスター症候群の人は、
まるで詐欺をしているかのような気持ちがあるので、
周囲を騙している罪悪感や「バレる」という恐怖が付きまとって、とても疲れるわけです。
そのため、このインポスター症候群というのは、
周囲から見れば何も問題がないのに、本人の頭の中が大変なことになっている、という特徴があります。
そして、インポスター症候群に疲れ果てると、
本当に気力が持たなくなってきて、ミスや失敗が増えてきます。
そうなると、本人の中では
「やっぱり今までの成功は全部偶然だったんだ」
「化けの皮がはがれちゃったんだ」
という気持ちがますます強くなって、悪循環に陥ってしまうことがあります。
※「症候群」という名前がついているので、
病気では?と思ってしまう方がいるかもしれませんが、
病名ではなく心理状態のことを指します。
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