子には子の、親には親の物語 | 仙台駅前にあるカウンセリングルーム まきび

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カウンセリングをしていると、
 
「それって親の世代の問題かも」と思うことがあります。
 
親の世代の問題というのは、「親が抱えた問題を受け継いでしまった」という事です。
 
よくあるのが、虐待気味に育てられた子が自分の子にもそのようにしてしまう「自分も”やる側”になってしまう」ケース。
 
もしくは逆に、子供や配偶者に悩まされる「”やられる側”を繰り返してしまう」ケース。
 
ちなみに、やる側になるというのは、子供が嫌いになるという意味ではありません。
「子供には私のような思いをさせてはいけない」とか「子供が上手くいかないのは自分のせいなんじゃないか」という思いが強くても起こったりします。
 
こういうのは、親子関係の傷に原因があったりします。
 
 
それで、ちょっと難しいのが、こういう話を聞くと切ない気持ちになるご両親もいるだろうという事です。
 
子供が何か悩んだ時に、「それは親の世代の問題を受け継いでるよね」という話になってしまったら、親としては「じゃあ私が悪いんだ」と思いたくなるかもしれません。
 
でも、大事なのは「親も誰かの子供だった」という事です。
 
今存在している誰もがアダムとイブではないので、当然誰にでも親がいます(笑)
 
親がいるという事は、自分もまたその影響を受け継いできたということです。
 
それなのに、「私の育て方が悪かったんだ」と思いつめることは、問題を「ひとりじめ」してしまうことにつながります。
 
みんなのお菓子を一人占めしたら、トラブルが起きますよね。
そんな感じです。
 
親が何かを反省する程度ではなく、「自分のせいだ」と過度に悩むと、今度はお子さんが「いつも自責している親に育てられた子」になってしまいますしね。
 
それは結局、問題から抜け出していない状態です。
 
大事なのは、誰が悪いかではなく、「今よりも自分が生きやすくなること」、それだけではないでしょうか。
 
 
でも、このお話を子供にしてしまうと、今度は子供側が
 
「私は辛かったけど、親にも事情があったから仕方ないよね」
 
と、親に同情し、遠慮がちになってしまうパターンもあります(笑)
 
これもまた、みんなの問題を一人で引き受ける事に他ならないので、あんまりおすすめ!とは言えないかなあと個人的には思うところです。
 
自分が苦しかった事実と、「仕方ないかどうか」はまた別問題です。
 
 
こんな感じで、アレコレ考えれば考えるほど、問題が複雑化して抜け出せなくなります。
 
親には親の、子には子の、それぞれの物語がありますから、「自分が」生きやすくなるためのカウンセリングを受けてもらうのが結局一番良かったりします。

 

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