いつもなら何でもない日常が、ふとした時になんだかとてもつまらないような、物足りないものに感じることがある。
例えば小説や映画、アニメなどを観た後に。
誰かが一つのテーマについて対談しているのを見た時に。
友人とわいわい騒いでお別れをした後の電車の中で。
自分の心の奥底に大きな感情のうねりがあるのに、
うまく表現することも出来ず、消化することも出来ず、
表面的には至って平凡に生きているような感じがする。
友人も、家族も、仕事仲間もいて、それはそれで楽しいこともある。
でもいつも「言うことと言わないこと」の線引きをどこかでしていて、本音で自分のことをちゃんと伝えたことは無いのかもしれない。
自分のためじゃなく、どこか他人のために会話をしているような気もする。
哲学や心理学に興味があったり、「生きるって何だろう」と思ったりするけど、周囲の人たちは恋愛に遊びに仕事に忙しくて、そんな話題が出ることもあまりない。
本当は、もっと自分の人生とか、生き方とか、これまでの歴史を振り返ってみたいと思う。
そんな話に付き合ってくれて、分かり合ったり、別の見方を教えてくれたりする人がいたらきっと楽しいだろう。
自分が話したいことを話す、自分だけの時間が欲しい。
……とまあ、今日はこんな感じで書き出しましたが、
カウンセリングに来る方が、必ずしもリアリティのある悩みや苦しみを抱えているわけではありません。
なかば人生談義とでもいえるような、哲学的な話し相手を求めて来談する方、
子供の頃から子供よりも大人と話をする方が楽しかったという知識欲のある方、
友人とは話題が合わずなんとなくつまらない方、
など、総じて「心の深い部分の話がしたい」という気持ちを持った方々も多く来談されます。
どうしても日本では「カウンセリング」、特に「心理カウンセリング」と言われるような分野には、「悩んでいる人だけが行く最後の砦」というイメージがついて回るようですが、蓋を開けてみると案外そうでもありません。
悩んでいるいないに関わらず、『心に違和感がある人が来る』、という印象があります。
つまり、
私の生き方はこれでいいのか?とか、
私の能力はここまでなのか?とか、
何か、もう少し自分の人生は変えられるんじゃないか?とか。
表面的にはなんともなく生きているけど、低温やけどみたいなジワジワとした違和感が心の中に広がったら。
さあ、心のもっと深い部分の話をしよう。
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