記憶がない、というパターン | 仙台駅前にあるカウンセリングルーム まきび

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開設から18年。不安感・対人関係・恋愛・トラウマについて小さなご相談から改善に向けた専門的な分析・心理療法によるカウンセリングまで幅広く承ります。仙台駅前パルコ2から徒歩1分のビル内にある看板のないカウンセリングルームです。Zoom、スカイプ、お電話でも承ります。

 

クライアントさんの話を聞いていて

たまに首をかしげることがあります。

 

生育歴や家族歴、クライアントさんが話してくれる内容と、

クライアントさんが実際に悩んでいる心身の状態が

なんだかかみ合わないように感じる時です。

 

もちろんそれは私の感覚なので

「クライアントさんが言っていることが全て」

と考えることも出来るんですが、

 

もう少し踏み込むと、いろんな可能性を考えることができます。

(これは各カウンセラーの方針によります。

私は基本的に可能性はあるだけ検討するタイプというだけです。)

 

 

そして

その可能性の一つに、「記憶がない」というものがあります。

 

人は、大きなトラウマになりうる出来事に出会ったり、

心に非常に強いストレスがかかった時、

その出来事そのものの記憶が頭から消えてしまうことがあります。

 

一時的に記憶が抜け落ちて、

何かの拍子にふと思い出すこともあれば、

もう一生思い出せないこともあります。

 

でもそれは頭の中から完全に消えたわけではなくて、

あくまで「思い出せなくなっている」という状態なので

その出来事による心身の影響はしっかり受けているんですよね。

 

だから、例えば

「〇〇な経験をした人に多く見られる「状態」がたくさん出ているのに、

本人にはその記憶がない」

という現象が起こりうるわけです。

 

こうなると、こちらの推測が的外れなのか、クライアントさんが記憶を飛ばしてしまっているのかがはっきりとは分からなくなる上に、

 

飛ばされた記憶というのはたいていかなりの「地雷」(心が壊れてしまわないように忘れたこと)なので、とても慎重にカウンセリングをすすめる必要が出てきます。

 

クライアントさんご自身は全く嘘をついていなくても、

クライアントさんが「すべて」だと思っている内容が本当にすべてなのかは、

誰にもわからなかったりするものなのです。

 

色んな可能性を考えて、試行錯誤していくしかない。

そういうカウンセリングのパターンもあります。

 

だからこそ、「考えても、悩んでも分からない」ということは

第三者と一緒に検討する方がいいこともありますね。

 

 

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