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「自己敗北性パーソナリティ障害」
という診断名があります。
たしか、DSM(精神疾患の診断基準となる本)にはもう記載されなくなってしまった診断名ですが、
「当てはまる」と感じる方の多い診断名の一つです。
自己敗北性パーソナリティ障害を一言でいうと、
「幸せを選ばない障害」と言えます。
自己敗北性パーソナリティの方は、
自ら苦しむ状況を身を置いたり、
苦しむだろう選択をすることをやめられず、
他人に助けてもらう事も拒否する傾向にあります。
他人のことなら自己犠牲的に頑張れてしまうけど、
自分のため、となるとまるで努力ができなくなり、
そもそも幸せを感じることを嫌います。
また、楽しいことや幸せなことがあると
その後に大きな落ち込みや罪悪感が押し寄せたり、
何か悪いことが起きるのではないかと憂鬱になるので
ますます幸せな道を選択しなくなってしまうのです。
具体的な例としては、
・愛されない(周りが止めるような)関係をやめられない
・自分の意思で残業代を申請せずに働き続ける
・いつも他人のことを心配したり世話をやいているのに、家に帰ると部屋はぐちゃぐちゃでお風呂にも入れない
などに思い当たる方も多いかもしれません。
他人に世話を焼かれると途端に焦りや不安が出てくるので
「外面がすごく良い人」になってしまって
一人でいる時とのギャップに苦しんでいるケースもあります。
さまざまな「依存」と言われる状態には、常に
「不安の軽減」と「罪悪感」がセットで付きまといます。
「幸せを選ばない」という生き方の裏には、
不幸であることへの安心感と、自ら不幸な道をわざと選ぶことへの罪悪感が含まれているとも考えられるため、
依存のような状態になって抜け出しにくくなる現状があります。
大切なのは、「幸せを選ばない」のは結果の生き方であって、
自分の意思ではないということに気が付くことです。
不幸で人が輝くことはありません。
幸せになっても何も悪いことは起こらないし、
幸せになっても誰からも恨まれる筋合いもありません。
不幸の外にも、安心して生きられる場所があるということに目を向けて
抜け出せるものなんだと気が付けば、道が変わってくるはずです。
*このブログは毎日19時に更新されます
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