「ちゃんと出来ない自分」に腹が立つ② | 仙台駅前にあるカウンセリングルーム まきび

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前回の続きです。

 

さて、前回の読書ができなかった人の例ですが、

 

 

この人の当初の目的は、「知識や教養を身に着けたい」というものでした。

なので、本来ならば「1週間で読みきる」事にこだわる必要はありませんよね。

 

そして本の難易度だって、誰かに決められているわけではありませんから、ちょっと難しいと思ったら簡単な物を選び直せばいいはずです。

 

つまり、当初の目的を果たそうと思うなら、方法は何だって良いわけで、

 

「時間をかけてでもいいから1冊読み切ってみる」

「今の本をさっさとあきらめてもっと読みやすい本に手を付ける」

「感想を書くなんていう面倒なことは省く」

 

…と柔軟に対応していけばいいのです。

 

 

でも、「誠実に、忠実に、完璧に」という思いが強い人は、このように考えることが苦手です。

 

自分で決めたルールを守れなかったことや、自分の理想通りにならない自分が憎くて、自己嫌悪に陥ります。

当初の「知識と教養」という目的よりも、「なんでちゃんと出来ないんだ」という怒りでいっぱいになります。

 

そして「失敗」という結果はとても見苦しいものに値するので、早々に処分してしまいます。

つまり、「工夫してゆっくり頑張ろう」などと発想を変えることが難しいのも、

すでに失敗している(と感じる)ものを見続けること自体がもう苦痛だからです。

 

 

さて、このようなエピソードに共感できる方は、

「“テキトー”に慣れる」

ことと

「自分をほめるための目標を立てる」

というモチベーションが必要になります。

 

こういう方たちの目標の立て方や自己ルールというのは大概厳しく作られていて、

まるで部下に失敗させるつもりで難題を吹っ掛ける上司のようなやり方で、自分自身に圧をかけます。

この意味がわかるでしょうか。要するに「いじわる」なんです。自分に対して。

 

なので、この記事を読んで「私だ!」と思った人は、まず自分で目標を立ててから、

その2ランク~3ランクくらい下の目標に立て直す必要があります。

 

そして目標を立てるポイントとして、「必ず毎日達成できるもの」を1つは入れてください。

たまに「失敗して自分を痛めつけるために目標を立てているんじゃないか」とこちらが思ってしまうような人がいます。

「完璧にこなすための目標」を立てるのはやめて、「必ず達成出来て自分を褒められるような目標」を目指してください。

 

少し酷なことを言うと、こういうタイプの方は、周囲よりも自分に厳しいせいで、結果的に周囲よりも何も達成できていない…なんて事がザラにあります。

 

テキトーな人たちが、思いついたときにテキトーに漫画や本を読んでいるその数年間の中で、

自分に厳しい人は、厳しいルールと難易度の高い本を自分に課して、失敗すると自己嫌悪に陥り読書をやめてしまう。

 

その結果、誰よりもまじめに取り組む意思があったはずなのに、気づいたら誰よりもできていなかった…という事態になっていたりします。

 

とにかく「失敗」するとやめてしまうタイプなので、「必ず達成できるレベルの目標」を立てることが必要です。

 

 

続く

 

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