「ちゃんと出来ない自分」に腹が立つ① | 仙台駅前にあるカウンセリングルーム まきび

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「こうしたい」「こうしなければ」という気持ちが強い人は、

出来なかったときに自己嫌悪に陥りやすいクセがあります。

 

こういう人は自分自身が

「誠実で」

「忠実で」

「完璧で」

あることを目指します。

 

すると、たとえば目標や計画を立てた時に白黒思考になってしまい、

「できたか」

「できなかったか」

の2つでしか自己評価ができなくなります。

 

しかもこのような人は自分にとても厳しいので(他人にも厳しいことが多いです)、完璧に出来た時しか「できた」と思えません。

ちょっとでも「できなかった」「注意された」などと感じると、それは一気に「できなかった」という自己評価になってしまいます。

 

 

例えば、こういう人がダイエットをしよう!と思い立った時、

 

・ハードルの高いノルマを自分に課そうとする

・かなり細かく制限を設ける

・「本当に痩せたければ出来るはず」などと自分を試すような思いがある

・痩せる前提で少し小さい服を買って自分を煽る

 

こういう癖があります。

そしてたいてい初日は完璧にこなせるのですが、数日のうちにちょっとお菓子を食べてしまったとたん、

 

「できなかったからもうどうでもいい」

 

というモードにいきなり突入してしまい、今まで以上に食べてしまいます。

我慢していた反動で食べてしまうというよりは、「誠実に、忠実に、完璧に」できなかった自分へ腹を立てているようにも見えます。

 

そして自己コントロールが出来ない自分を醜く感じたり、

買った小さいサイズの服を視界に入れたくないので捨ててしまったりします。

 

 

 

もう一つ例を出します。

例えば、今後のために知識や教養を身に着けたいと考えた人が、こんな計画を立てました。

 

「1週間に1冊本を読む!」

「読んだ本のタイトルと感想を一言まとめておく!」

 

計画を立てるのは楽しいものです。

感想用のノートまでわざわざ用意して、表紙に『読書歴』と書きました。

 

ところが、自分の書いた『読書歴』の文字が気に入りません。

 

(まるで中学生が書いたみたいだ、もうちょっと綺麗な字だったら…)

(黒の油性マーカーで書いたのが悪かったかも…)

 

そんな思いがぐるぐるして、もうこのノートに感想を書きたい気持ちはありません。

不思議なことに、ノートが失敗したことで本を読みたい気持ちさえ半減してきます。

 

そこでもう1冊ノートを買ってきて、今度は別の紙にうまく書けた『読書歴』の文字を切って貼ることにしました。

今度はうまくいきました。

すると先ほど半減した「本を読みたい」という気持ちも少し復活してきました。

 

さて、ようやく本が読めると思ったのもつかの間、今度は自分がちゃんと本の内容を理解しているのか不安になってきます。

文字を追ってはいるけど、感想を求められたらどうだろう…

そんなことを思うとなんとなく不快な気持ちになります。

 

結局、1冊の半分まで読んだ時点でやめてしまいました。

1週間に1冊、を守れなかったこと、

内容を自分が理解していないような気がしたこと、

これらのことを考えるとなんだか腹が立ったり落ち込んだりするからです。

 

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続く