私がカウンセリングの2回目で必ず行う生育歴、家族歴の聞き取りは、
言うなれば「これまでの人生を教えてください」というものです。
クライアントさんも生まれた頃までさかのぼって(たまに生まれる前の場合もある笑)自分語りをしなきゃいけないし、
私は私でそれらをなるべく全てメモするので、お互いに割と忙しい時間になります。(笑)
でも、この聞き取りの時間が楽しかったと言ってくれるクライアントさんが実は多いのです。
私達は、友人だろうが同僚だろうが恩師だろうが、完全にお互いについて知り合うことはありません。
語るのはあくまで人生の断片。
そりゃそうです。胎児から現在までの詳細な情報を欲しがる相手なんてそうそういません。むしろちょっと怪しい(笑)。
一番身近な存在である家族もまた、自分のすべてを知っているわけではありません。
学校に行っている間、自室にこもっている間、自分が何をしていたかを家族は知りませんし、
ましてやその時何を思っていたかなんて、すべて把握することは不可能です。
なのでカウンセリング時の「人生の聞き取り」は、ほとんどの人にとって初めての体験です。
いつ何があって、どんなことを覚えていて、それに対して何を感じたか。
そんな情報を生まれてから現在までにわたって質問されまくる機会というのはとても珍しいのです。
だから楽しいと感じる人が多いのかもしれません。
普段聞き役に回りがちな方や、
周りに気を使ってばかりの方、
人から尋ねられないと(許可がないと)思うように話が出来ない方
なんかは特に、自分の人生を主観で振り返ることができる貴重な時間だったと捉えることもあるようです。
(こちらとしてはありがたい限りです)
限られた時間の中でお話を伺いますから、質問する方も答える方もせわしなくなってはしまいますが、
振り返るのも楽しいなと思ってくれていたら私としても嬉しいです。
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