昨日の続きです。
例えば、
・初対面のデートで「最近太っちゃって」と言う。
・ほくろにコンプレックスがあって、「これ、ほくろなんだけど、変な場所にあるでしょ~」と言う。
・肌荒れを気にして、「肌がボロボロだから化粧がのらなくて」と言う。
誰かに指摘されるのが怖かったり、自覚していないと思われるのが怖かったりして、
先回りして自分のネガティブキャンペーンを始めてしまうことはありませんか?
もしも、
「なるべく綺麗だと思わせたい」
「コンプレックスに気づいてほしくない」
と思うのであれば、これらはまず言わないほうが良い言葉です。
特に、さほど親しくない相手や、まだ数回しか会っていないような相手には、
禁句だと思っておくくらいがいいのかもしれません。
(カウンセリングの場では、心理療法の内容に関わってくるので教えてもらった方がありがたいです。)
言霊、という言葉があるように、
「言ってしまうとその通りになる」という現象は意外と簡単に起こるものです。
『自分から「不細工だから」と発していると、無意識が「私は不細工なんだ」と思い込み、本当に不細工になっていく。』
なんて話はよく聞きますが、それだけではありません。
言葉の影響力というのは、自分だけに通用するものではないのです。
申告すれば、そこに注目が集まるようになりますよね。
つまり、言葉を聞いた他者の意識も操ってしまいます。
「太った」と言われれば、当然「太っている場所」を探してしまうし、
「ほくろが変」だと言われると、「そのほくろは変なんだ」と思ってしまうのです。
そして、「そんなことないよ」とその場では本心で言ってくれても、その人の頭の中では検証が始まります。
つまり、無意識にその場所ばかりを見るようになり、さらには他者との比較が開始されてしまうのです。
言い過ぎかもしれませんが、これは相手の無意識にアクセスして催眠をかけるようなものです。
しかも、「太っている部分が際立って見えるようになる催眠」です。
容姿にコンプレックスを抱える方ならば、他者と比較される恐怖感を、嫌というほど理解できるはずです。
他人に気づかれる前に自分から申告したい、という切実な気持ちは分かりますが、なるべくよしましょう。
それは結局、自分への目を厳しくしてしまうことにつながっています。
もちろん、気心知れた友人たちに愚痴を言うように、「最近太った」等話すのはいいでしょう。
全てのマイナス感情を抑え込むのも禁物です。
でも、さほど親しくない相手や、まだ数回しか会っていないような相手は、あなたの印象を決めかねています。
そういう段階で「太った」などと言うと、それがそのままあなたの印象になってしまうことがありますし、
おまけに「ネガティブ」というイメージまでついてきてしまうかもしれません。
なので、「この人には綺麗だと思われたい」と思う人にほど、自分のコンプレックスは明かさないほうが良いのです。
続きます。
*このブログは毎日19時に更新されます
当カウンセリングルームに所属する、女性カウンセラーの情報はこちら