「内観療法」というものがあります。
簡単に言ってしまえば
「自分の内側(これまでのこと)をよく見つめなおして、物事の捉え方を変えていく、気づいていく」
というようなものです。
客観視するという意味でもあります。
もともとは浄土真宗の修行法の一つだったものを参考にして、
心理療法にしたという歴史がありますね。
スタンダードな内観療法のやり方をざっくりご説明すると、
静かで物がなるべく少ない部屋に座り、
・身近な人(特に母親)からしてもらったこと、
・して返したこと、
・迷惑をかけたこと
の3点についてじっと考えるというものです。
これだけ見ると簡単そうなのですが、きちんとやろうと思うとなかなか難しく、
心の葛藤と向き合ったりして疲れます。(笑)
この内観療法をもう少し手軽にしたのが「内観日記」です。
ノートやパソコンに、先ほどの3点について思い当たることを書き出していきます。
じっと座っているよりも楽で、でも過去が文字として見えるので振り返りやすいという利点があります。
この内観療法は、「自分を責めるためのもの」でも「他人の悪い部分を明らかにするためのもの」でもありません。
客観的に、自分にしてくれたことや自分がしたことを振り返ることで、
自分の気持ちも相手の気持ちも同時に考えることができます。
そうすると、
人への感謝の気持ちが出て来たり、気づかなかった気持ちに気づくことができて、新たな発見があるのです。
「こうにちがいない」と思っていた過去が、「実はこうも考えられるのではないのか?」と思った時、
人生の物語がガラッと変わったりします。
ノートペンだけ、パソコンだけで簡単にできます。
治療者が必ず必要な療法でもないので、ご自宅でお試しいただけますよ。
気になったらやってみてくださいね。
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