イネイブラーの根底にあるもの:問題解決の難関③ | 仙台駅前にあるカウンセリングルーム まきび

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前回はイネイブリング(世話焼き行動)の根底にあるもの、について説明させていただきましたね。

イネイブラーには『見捨てられ不安』がある。

これがあると、人から見捨てられること、それ以上に人を見捨てること=助けないこと、ができないのです。

助けない=人が見捨てられるところをみる、それがイネイブラーの『見捨てられ不安』を刺激するのです。イネイブラーとしては『この子に不快な思いをさせたくない』『パートナーのために最善を尽くしたい』という思いに駆られているので、これが自分の『見捨てられ不安』からきているとはつゆ思わないのですが、他人からみるとよくわかります。

はたからみるとイネイブラーの行動は『ちょっとやりすぎじゃないかな?』『甘やかし過ぎじゃないかな?』ともとれるのです。ただイネイブラー本人は恋人や子供に対して『善意』や『愛情』でやっていると思い込んでいるのでまわりの忠告は通じません(聞いているふりはしますが、実際に『助ける』行動はやめません)。

実際にはイネイブリングは『見捨てられ不安』からきているのですが、イネイブラー側の主張としては『善意』や『愛情』なのです。

ですから専門家が『助けない』行為を提案すると『善意』や『愛情』を否定したとイネイブラーにはとらえられてしまい、それを提案した専門家は冷たい人とレッテル貼られてしまうこともあるのです。

状況から判断して適切な『助けない』行為=問題の当事者とイネイブラーの両者の自律を育てていく、という構図を理解していただくことがイネイブラーにはなかなか難しいのです。


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