トリル
17:15
コンクリ舗装のデラクルーズ通りを、
海の方へ向かい、その通り沿いの鶏肉屋、
人好きのする丸顔、いつもニコニコのお母さん、
たぶん30代かな。
まな板代わりの切り株の上、
すでに頭がなく、羽根をむしられた、
淡いピンク色のチキンを、
鉈(なた)のような包丁で断ち落としています。
この店、ビールがあり、
わりと冷えてます(いつもじゃない/笑
通り沿い、
グラつき、白アリに所々喰われた手作りベンチ、
常にビール瓶をおさえておかないと、
油断できない店でもあります。
その裏がお母さんたちのハウス、
家族五人と親せきたくさんという、
フィリピンらしいハウス、
狭い庭からヤギの鳴き声が聞こえてましたが、
すでに過去形となり、「アレ」されたようです。
その庭から、ヤギの代わりに猛獣の鳴き声、
ということで、
「 おじゃましまぁ~す」、


「ぉぃ、バカぁ~!、噛むんじゃないんだよぉ!」、
猛獣に大切なモンベルのズボンをかじられ、
軽くデコピンで弾き、追い払います ((笑

一匹だけモジモジしている猛獣、
口笛を「ヒュっ、ヒュっ」っと二回吹き、
手なずけて、

ガッシリと捉えます、

「おまえに、一杯おごってやるよ」、
でも、チビは気がすすまない様子、
そしてトコトコと、
同じ柄をしたお母さんのとこへ行き、

やっぱり、
こっちのほうがいいようですね。
