トリル
17:30
海沿いのカルビンアン、
小さなチャペルで、
小さなチンパンジーたちが遊んでます (笑

雨染みのあるコンパネの壁や、
海の砂で練ったセメント壁の小さな家々が、
隣の家と、その壁を共有するようにびっしりつながり、
そんな家々が路地を作っているようにも見えます。
スクワッター(不法居住)と、そうでない人たちが、
そうなるのが当然のように混ざり合って、
何人かの子どもはボクへ手のひらを見せ、
「5ペソ、ちょうだい」と言い、
ボクは一度だけ首を横へ振り、
その目を見つめかえします。
けっして、睨むわけではなく、
ただ、見つめかえすだけです、
今のところ、それが一番良さそうだから。
通りを入って来て、エリアからの路地が交わる、
この路地角にある、珍しく金網や細い鉄格子が、
店先に張られてないサリサリストアで、
ボク「ピルセン(ビール)、小瓶、冷えてる?」、
店番の女の子(小学4年くらい)が、
フィリピン人がよくやる、
頭を一度だけ小さく後ろへそらし頷き、
王冠を開けてない瓶を、ボクの前へと差し出し、
これは「この冷え具合でいいか触って」ということ。
ボクは心の中で「冷えてますように」と、
人さし指と中指で軽く触れ、
ちょっとガッカリしてから、
店番の女の子に、ボクも彼らと同じ頷き方で返事をして、
まぁ、仕方ないな、と。
と、

なにこれ?
白い直方体、その三辺の比率は1対4対9、
モノリスだぁ (わかる人はマニア系かも/笑


「ぁ~、この奥に住んでいる漁師が使うんだな」、
一人で納得し、
一瞬、ビールの冷えがイマイチなのを忘れられ、
でも、白い直方体を見てしまって、
身体だけが冷やされ、ビールの温度はそのまま、
相対的にビールの温度は上がって、
余計に、よけいに、
ぬるく、苦い液体へと変わっていくのでした (涙