トリル
友人のノエル(男性40代)、
日本では馴染みのない「ニワトリのエサ屋」、
食用、軍鶏(しゃも)を飼うことが一般的なフィリピン、
そういうお店もやっていけるんですね。
奥へと細長いお店兼自宅、
そこへ、ゲストです、

「 Caroling /キャロリング 」という、
クリスマスですから、「ご寄付を」と、
各家の門扉の前で、一曲クリスマスソングを歌い、
「それではご寄付を」と手を伸ばしてくるのです。
まん中の「黒いドレス」はオカマ君、
通り沿いのこのお店、11月中から、
毎夕方やって来るキャロリング軍団、
皆、変わりばえしません。
そんな中、やって来たオカマ君、
ノエルは「よく来た」とばかりに、
彼のトライシクルに入っている曲を選び、
ボリュームア~ップ!
オカマ君、全く動じず、
しゃなりしゃなりと女性らしさを越えた、
いちいちクネクネする柔らかい動きでダンス、

平らな胸に引っかからずに、
ずれ落ちてくるドレスを、
自然な仕草で引き上げながらのダンス、
なかなかの芸(ゲイ)達者です (笑

ノエルは大喜びで、オカマ君へ赤い50ペソ紙幣を渡します。
普通、歌だけは5ペソほどですが、
オカマ君の芸(ゲイ)は、
キャロリングの中ではハイレベル (笑
そして、
本日のメインイベントに、
今日は「豚の丸焼き」を食べる日、
ノエルが丸焼きをスライスし始めると、

ノエルの足元、彼の黒猫が、
黒い瞳でじっと見つめいます。
名前は無いのかなぁ、
家族は「ミャオミャオ」と呼びますが、
「ミャオミャオ」とは、ここでの猫の鳴き声のこと。
そんなミャオミャオは、
この日が特別な日だと判っているのかも、
この日は、ノエルの誕生日です。
こういう日には「レチョン・バブイ / 豚の丸焼き 」、
ミャオミャオが豚の丸焼き(ほんの一部)を、
食べられる日、
そして、招待されたボクも (笑

