ラサイ・ストリート沿、
ニワトリのエサ屋、
「兼」ボクのビール休憩所 (笑

いつものように店先で、
木製パレットで作られたベンチに腰かけ、
ピルセン・ビール小瓶をチビチビと。
と、
長身の日焼けした男性が店の中へと、
左手にレッドホース・ビールの1リットル空瓶、
右手に12インチ(30センチ)の、
黄色く塗られたパイプレンチ。
その腕、ニュージーランドのマオリ族のような、
唐草模様の入れ墨、日本で洋彫と呼ばれるモノです。
店主のノエル(男性50代)と普通に会話して、
空瓶だけ置いて店を出ます、
パイプレンチは持ったまま。
ボク「今の誰?、どうしたの?」
ノエル「そこのパンク修理屋の兄ちゃんだけど、
昨日のビール代をパイプレンチで払いたい、って」
ボク「で、なんて応えたの?」
先を促します、
ノエル「パイプレンチは、もう持ってるから要らないよ、
だから、お金で払って」と。
ボク、ビールを吹き出しそうになり、
慌てて手のひらを口へと。
ボク「じゃ、もし電動ドリル持って来たら、どうする?」
ノエル、普通の口調で、
「オレの持ってない道具で、良いモノなら受けるよ」と。
ボク、ビールを持ったまま、
口が半分開いていたでしょう (笑
知り合いのフィリピン人に貸していた、
10,000ペソ(21,000円)を、
やっと返してもらいました、

まぁ、親しい間柄ではありますが、
何にも無しに貸すのも良くないな、と、
いちおう、借用書。

「毎月22日に500ペソ返す」、
それを受け取る度にサインをもらいます。
ですが、初回以外は遅れ、
それもボクから当日催促のTXTメールを送って、
「何日まで待って」の返信を受け取ります。
もう毎月は面倒なので、
途中から「2ヶ月に1度、1,000ペソ」に変え、
やっと完済してもらいました。
まぁ、家族でBBQスタンド(未許可)をしていて、
踏み倒すことはないでしょうが、
くしゃくしゃの500ペソ紙幣2枚、
あるいは同じような1,000 ペソ紙幣を受け取る度に、
フィリピン人とは 「お金 」、
そして「約束」の感覚が全く違う、
そう実感します。
「その日暮らし的」な考え方が、
世代を越えて根付いていて、
何かが起きてから、どうするか考え、
あるいは考えずに今がある、
今だけがある、そういう感じがします。
別に、彼ら悪気はないのですが、
悪気がなければ何をしてもいい、
そういうことでもありません。
ようするに、
安全装置が一切無い、
高速回転する製材機械を扱うように、
注意を怠れないわけです。