青春/ピント一つの演出的結論として辿り着いたのは、ピントについて。ピンボケの間は、誰もが区別がつかないものです。何せ曖昧である境界線の上。つかみどころも、ズームの具合も、何もかもがボケていて。自らの意志に反していようが、どうであろうが、時間が少しずつピントを合わせていって、それは、強くなっていくコントラストとともに、褪せていきます。そして、これ以上でも以下でもない一つの焦点が定まってしまった後に、かつてのボケみを思い返してようやく、いったいあの時間がなんであったのかを知るのでした。