昔から想像力が掻き立てられる文章が好きです
どこか曖昧で
受け手に想像の余地を残してくれているような
私が書くと
どうにも説明文のようになりがちで
あのエモーショナルな雰囲気は
狙っても全く出せません
自分の思考や感情が
誤って届くのを恐れすぎてしまうから
どうしても具体的な説明を増やしてしまうんです
私が好きな曲のひとつに
少女時代のLipsがあるのですが
…飽きもせずまた少女時代でごめんなさいね(笑)
歌詞がとにかく素敵で
聞いていると世界観がぶわっと広がります
この頬と唇の境界線は
トモダチの肌色と愛の赤の境界線ね
は、当時高校生だった私には
とても衝撃的で印象的な言い回しでした
世の中にはこんな表現が思いつく人がいるんだ
と、感動した覚えがあります
口元でささやいた I Love You
ルージュ伝染(うつ)しながら
なんて、鳥肌モノです
あれらの感動は
今の私が言葉にしたら
陳腐なものになってしまいそう
限られた言葉で
人を自分の世界に引き込むことはできる
その言葉を選ぶのがどれだけ難しいことかは
自分で書こうとしてみて思い知りました
今回は歌で取り上げたので
歌の場合はそれにメロディも乗るわけですが
小説は文字が並んでいるだけなので
また難しさが違うなぁ、と
私は全然文学少女ではありませんが
読書はとても好きです
伝えたいことを
伝えたいままに伝えるのはとても難しい
伝わり方が形を変えることまで
楽しむことができたなら
きっとそれが創造者なのだろうな
なんて思いながら
私は今日も
誰かの言葉に振り回され
誰かの言葉に救われ
誰かの言葉で考え
誰かの言葉で揺さぶられています