私は包丁が怖く感じる時があります
理由はいくつかありますが
昔の出来事が
フラッシュバックすることがあるのが
一番の大きな理由です
私がまだ最初の高校に在学していた頃
お母さんが家を出て
海外出張から帰ってきたお父さんと
弟と3人で暮らしていた時期がありました
当時中学生だった弟は
発達障害も影響して
自分の行動コントロールが
難しい部分があって
その時も
お父さんから前もって
『それはダメだ』と言われていたことが
どうしても我慢出来なくて
怒られていた場面ではあったのですが
その時のお父さんの怒り方は
親が子どもに対して
“叱る”というレベルはとうに通り越し
“怒る”のレベルでも
到底収まりきらないものでした
弟がうめき声をあげるほど殴って、蹴って
最後は台所から包丁を持ってきて
弟に突きつけ
『とっとと死ねよ』と脅したんです
私はその時の光景が
どうしても記憶から消せなくて
それからステンレス製の包丁は
怖くて使えません
お父さんはのちに当時のことを
俺は不器用な人間だから…
あいつを刺したら
自分のことも刺すつもりだった
と言っていましたが
私は正直、
そもそも何を言っているのか
全然理解が出来ません
そんな言葉で
自分の行動を正当化して欲しくない
もし弟自身が
今はその時のことを過去の事として
気持ちの整理をしていても
私はきっと一生忘れられないと思います
私にとってはそれも“私の”お父さんです