お父さんは
私にとってたった一人の実の父親で
今までにも何度も蔑ろにされてきたけれど
それでも、やっぱり私は
お父さんに“父親”という存在で
あって欲しかった
事あるごとに振り回される私に
『なんでそこまでされて?』って
何回言われたか分からないけれど
何回ぞんざいに扱われても
お父さんに“父親”を求めることを
諦められなかった
私を“娘”にして欲しかった
馬鹿みたいだけど
ただそれだけの理由で
お父さんにしがみついてきたところは
大いにあるんです
お父さんはいつも
あたかも私側の問題だと言わんばかりに
話をします
今回はもうチケットを買ったなら
キャンセル料もかかるから
まあ来ればいいけど
統合失調症の私は
道中で何があるか分からないから心配だし
だからと言ってお母さんに送ってもらうのは
会いたくないから困る
私に会えるのは嬉しいけれど
帰ったら寂しい思いをしなきゃいけないから
それだったら初めから会わなければいい
私が進路選択をする時に
こちらに来て欲しくて
条件やシュミレーションを組んだけれど
私はそれを“蹴って”
お母さんの方へ来たわけだから
それで遊びにだけくるのは虫が良すぎる
離れて住んでいる
別れた相手についた子どもだから、…
お父さんが『会うのはもうやめましょう』と
提示してきた理由たちを何度振り返っても
言っている意味が全く分からなくて
連絡を絶って、会わなければ
少しずつ記憶が薄れていって
寂しい思いをしなくて済む
と言ったのを聞いた時は
思わず
「お父さんは私のこと忘れたいってこと?」
と聞き返してしまいました
それに対する回答は
『まあそういうことになりますよね』
『離れて住んでいるから』
『寂しい思いをしなくて済むから』
というものでしたが…
離れて暮らす、という事実ひとつで
私がお父さんの記憶の中から消えるには
十分な理由になってしまうんだなぁと
お父さんは
それを自分の親から言われる
私の気持ちって考えたことある?と聞いても
『悲しいと思うけど仕方ない』と
挙句の果てには
離れて暮らすことを選択する時に
それを考えられなかった私側が
考えが足りなかったかもしれませんねと
なんか、もう…馬鹿馬鹿しくなって
私がどんなにお父さんに“父親”を求めたって
娘として繋がっていたいと願ったって
お父さんにとって私は『仕方ない』の一言で
片付いてしまう程度の存在であって
こんなことを言われて
それに対してどんなに必死に訴えたって
結局はどこまで行っても変わらなくて
これが別れた恋人同士だったら
分からなくはないけれど(笑)
お父さんと私は親子だったはずで
今更だけど
この人に“父親”を求めるのは無理だと
なんか、もう…悟りました

何度も食い下がってここまで来たけれど
それこそ無駄だったのかな
もういい加減諦めようね、私