薬が飲めません
“飲めません”というと語弊がありますね

パッケージから押し出して
口に錠剤を入れて、水で流し込めば
飲むことなんて簡単に出来るはずなんです
そして、そうしなければいけないのですが
どうしてもそれが出来ません
今私が日常的飲んでいるのは
抗精神病薬とその副作用止めです
統合失調症は厄介なもので
完治はしないくせに
薬を飲むのを止めると簡単に再発します
薬で現状維持を続けながら
間接的な治療法で
緩やかに、緩やかすぎるくらいに
回復を目指していくのは
果てしなく忍耐力が必要です
その現状維持のために飲む
どの薬にも副作用はあるのだから
現状維持と言いながら
薬を飲むことで諦めるしかないことも
実際にあるんです
以前もブログに書いたように
私は副作用の眠気が強烈に出ます
規定量をきちんと飲めば
四六時中ひたすら眠くて
1日12時間以上睡眠に当てても
足りないくらいの眠気に襲われます
ただ、ただ布団で寝る時間が大半の日々
眠くてフラフラして外へ出るのは辛過ぎる
私なりに色々と試してみたけれど
なかなか上手くいかなくて…
『外へ出ないからだ』『運動不足だ』
と言われれば仰る通りだけれど
そもそもこの状態でどうしたらいいの?
と言いたくなってしまう
眠過ぎて、だる過ぎて、
運動するエネルギーも気力もないし
外へ出たってそこで動けなくなったら…
確かに全く出かけていなかった
というわけではないけれど
それだって、紅茶をがぶ飲みして
カフェインでギリギリ凌いでいただけだし
それでも長くて数時間が限界
半日歩き回れないんです
四六時中眠い、という状態の辛さを
理解してもらうのは
なかなかに難しいんです
『眠たければ寝ればいい』と言われたって
寝ても寝ても眠いという状態は
想像以上に気持ちを削ります…
やらなければいけないことはもちろん
やりたいことも睡眠時間に取られて
全然出来ないんです
“何もしない”というのは
楽なように見えるかもしれませんが
私にとっては果てしなく辛いです
世界から取り残された気分になる
周りの人達は時間の流れに乗りながら
少しずつ進んでいるように見えるのに
私はここでじっとしているだけの時間を
あとどれだけ続ければいいのだろう?と
私にとっては辛くて、つらくて
主治医の先生に相談しても
お母さんが『家族の意見』を持ち込めば
簡単には薬を調整してもらえなくて
こんなこと言っちゃいけないと
分かっているけれど、…
私に大人しくしていて欲しいのではないか
と思ってしまったことも正直あります
そして引越してしばらくしたら
眠気はそのまま眠れなくなりました
体の状態だけ言えば
正直洒落にならないくらいしんどかったです
ただ、気持ちはすごく楽でした
おかしいと思うかもしれませんが
どんなに効率が悪くたって
活動時間が増えて
『何かが出来る』というのは
私にとってはたまらなく嬉しかったんです
どうせ同じようにフラフラしているなら
動ける方がまだマシだ、と本気で思いました
冒頭にも書いたように、
統合失調症は
薬を飲むのを止めると簡単に再発します
薬を飲まないという選択は
絶対的に間違いなんです
自分でも分かっています
分かっているけれど、
分かっていても出来ないくらいに
綺麗事では片付かないくらいに
“眠気”は私にとっては
辛くてたまらないものなんです
飲めばいいことなんて分かってる
それでも飲めないこの気持ちを
それだけ辛かったあの気持ちを
ちょっとでも汲んでほしいと
思ってしまった私は甘えているのかなぁ?
