LILAC-Second Edition-
先日、BOOK OFFでこのCDを500円で見かけ、「この値段なら買うしかない!」と思い購入しました。
Raphaelの「LILAC-Second Edition-」。彼らのインディーズ1stアルバムです。
メタル調の激しく早いドラムと、轟く激しくも繊細な音色のギター、そして伸びのあるクリアなボーカル。
メロディーに乗る、10代の青臭さとピュアな感情が感じられる歌詞。
ヴィジュアル系と括られていても、明らかにそのスタイルはヴィジュアル系と一線を引き、
時には「ヘビメタ」としても括られていたこのRaphaelというバンド。
唯一無二と言っていい彼らのスタイルは今でも大好きです。
しかし、「さあこれから」と言う時に、ギターの華月の逝去。
このバンドの活動は止まってしまいました。今でも非常に惜しいと思っています。
今回は、そんな彼らのインディーズ1stアルバムの「LILAC」について書きたいと思います。
初めてジャケットを見た瞬間、「うわ、何だこれ!」って思うような、
まるで、作り物であるかのような白塗りの顔。
今、コレを見ると結構引いてしまう。ちなみにこの頃彼らは高校生の年代。
高校生の年代でこれだけしっかりとしたコンセプトを持ったバンドが出来ると言うのは、
やはり「モンスター」って言えるんだろうな。
1曲目の、電子楽器で構成された「シナゴーグ前奏曲イ短調~第一楽章~」。
これまでのRaphaelを知っていて、ここで初めてこのアルバムを聴くと、
「何だ?何だ?」という、違和感と意外性が感じられてしまう。
そして、激しいドラムで始まる2曲目の「Imitation White」。
これってさ、何か「promise」に似てるよね、何だか。
馴染みの無い、音楽に疎い人が聞くと、区別がつかなそう、なんだか。
と、言っても、途中にベース主体のパートが入ってきたり、
ピアノ音のメロディーが入ってきたりと、明らかに違う曲なんですがね。
良いか悪いかは置いておいて、非常に面白い曲であると、オレは思う。
個人的には結構好きな1曲。
4曲目の「eternal wish~とどかぬ君へ~」
夢から覚めた天使の素顔
あまりに綺麗で言葉にならない
この曲は、いつ聴いても歌詞が恥ずかしいな~って(笑)
何か、何って言うか、ムズムズする、というか、ね。
ベスト盤「不滅華」でも、この曲は必ず飛ばしてしまう一曲。
5曲目の「人間不信」。
・・・これってさ。最初の1分10秒がまるで黒夢の「親愛なるDEATHMASK」。
歌えるもん、このメロディーに乗せて。
でも、それ以降は全然違う、Raphaelの楽曲。
これはこれで、個人的に好きだったりするのですが。
そして、ボーナストラックなのかな?
最後に「窓際の夢(Live Version)」が収録。
アコギをバックにYUKIが歌うこの楽曲はもの凄くマッチしていて良い。
そんな感じのRaphaelのインディーズ1stアルバム「LILAC」なのですが、
やっぱり、この年齢でこれだけのアルバムを作れると言うのは、
もの凄い驚異的な才能を秘めているって分かるし、
「モンスターバンド」と言うに相応しいって思います。
キーマンである華月の逝去でもう活動が見られないし、
勿論、彼らの成長と言うものを追っていく事が出来ないのは、
やはり寂しいものですが、2000年前後にこういうバンドがいた、
と言うことは明らかな事実で、時代の経過で消えないで、ずっと残って言って欲しい、
と、そんな風に思います。
LILAC~Second Edition~ / Raphael (98.06.27)
1.シナゴーグ前奏曲イ短調 ~第一楽章~
2.Imitation White
3.Sacrifice
4.eternal wish ~とどかぬ君へ~
5.人間不信
6.窓際の夢(Live Version)
- LILAC-Second Edition/Raphael
- ¥1,800
- Amazon.co.jp