本日はカレント6月号に掲載されました
◇現代社会と青年◇
での室舘による記事をご紹介いたします。
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色々知っていることの弱さ
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「頭でっかち」という言葉があります。「知識や理屈ばかりに長けて、行動が伴わない人」を言います。最近の若者は、インターネットからなんでも知識を得ることができ、SNSやYouTubeなどで疑似的に体験の共有ができます。そのため、わかった気になって実際に行動することが減っている、さらには「わからないけどやってみよう」とチャレンジをする機会が減っているようです。
私がキャリアコンサルティングを創業して17年が経ちました。当然、創業前には想像もしていなかったような大変な苦労がたくさんありました。他の創業経営者たちも同様の経験をしているようで「創業前からこの大変さを知っていたら、創業しなかったかもね」などと笑い話を聞くこともあります。会社の立ち上げ時、実現したい「夢・希望・志」とともに、「やる気・勢い」や「どうにかなる」というマインドがあったから起業に踏み切れたのでしょう。逆に全てのネガティブ要因が事前にわかっていたら、挑戦には二の足を踏んだかもしれません。
人生でチャレンジの機会は何度も訪れます。小さなものであれば、どのレストランに食事に行くか、旅行先はどこにするかなど。多くの人は予算内で一番人気の場所を探そうとします。大きなチャレンジでは、就職活動、結婚、転職、起業などが挙げられます。現代は多くの情報で溢れています。当然、多くの失敗事例も共有されています。そのため「失敗したくない」がために「行動しない」人もいるのです。
一方で人生の先輩方の中には「もっと思い切って挑戦すれば良かった」とおっしゃる方も多いです。私も、ぜひ若者たちには失敗を恐れずに人生のチャレンジをしてほしいと思います。頭の中だけでわかった気になるような、頭でっかちな大人になってはいけません。色々知っていることは、多くの場合は強みです。しかし同時に「行動しない理由」にもなり、チャレンジができない弱さにもなります。
新しいことへのチャレンジは、大変素晴らしいことです。成功しても失敗しても、
人生の貴重な経験となり血肉になります。特に失敗は若ければ若いほど、その失敗を取り返せるだけの時間もあります。
未来のある若者たちには、一度しかない人生、チャレンジ精神を持って歩んでいってほしいと思います。