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トップセールスマンは「商品に惚れやすい」?
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世の中には、トップセールスマン、
トップ営業マンというカリスマ的な
人物が存在しています。
彼らの特徴は様々あると思いますが、
よく言われるのが
「トップセールスマンは、頭がシンプルで単純だ」
というものです。
素直で純粋だから行動力があり、
わかりやすい性格だから良い印象をもたれやすい、
ということだそうです。
しかし、それだけなのでしょうか?
今回は私の経験も含めお話していきます。
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営業マン時代に読んだ本
『超一流セールスの極意』に、
伊藤光雄氏という、
フランスベッドなどの商材で
トップセールスを記録した方が登場します。
彼は自分がフランスベッドを
体験したときの感動から
「皆にこれで眠って欲しい」
と心の底から思います。
伊藤氏の営業スタイルは凄まじく、
出勤時に駅のホームで隣にいる人に
声をかけていきます。
「家では布団ですか、ベッドですか?」
「ベッドは最高ですよ、一度体験しませんか?」
とどんどんセールスをします。
一見無謀そうですが、
当時の月間平均販売数が20台のところ、
伊藤氏は210台ものベッドを売ったそうです。
伊藤氏の成功の秘訣は何でしょう?
「フランスベッドはすごくいいものだ。
少々値は張るが、これで休めば疲れも吹っ飛ぶ!」
と自社製品に惚れ込み、
圧倒的な自信を持っていたことと言えます。
現在、世の中には
ありとあらゆる商品やサービスが出回り、
商品の差別化が難しく、
苦労しているセールスマンも多いでしょう。
特に多いのは、他社商品との比較をし過ぎて
「自社の商品に自信が持てない」
セールスマンです。
顧客は商品の機能や価格、
サービスを比較した上で、
多くの人は業界1位のものを買います。
業界トップは1社だけです。
2位以下はセールスマンの営業力や
サービス力で売るしかないのに、
自信を失ってしまっているのです。
売れない営業マン時代、
私はなるべく売れる先輩方との時間を増やし、
話を聞きました。
売れる人の考えは違いました。
自社のサービスの強み・弱みを分析して理解し、
その上でフォローをすれば
実に良いサービスであると自信を持っていました。
さらにわかったのは
トップセールスマン達の共通点です。
彼らは皆
「自ら商品に惚れ込む努力をしている」のです。
扱う商品は簡単には変えられないので、
最大限その商品に惚れる努力をするということです。
私が20代の頃、高額商品を扱う
難易度の高い営業に挑戦しました。
商材は様々なサービスを含む会員権。
しかしある時、
商品のリニューアルに失敗して全く売れず、
全社で売上が9割も落ち込みました。
「商品力が落ちた」と
愚痴を言う人もいましたが、
私はその商品に惚れ込む努力をしました。
その会員権のサービスを一通り、
自分で体験しました。
忙しい中でも時間を作り、
レンタカー、スポーツクラブなどの
サービスを自ら体感しました。
自分の体で良さを味わっていたため、
心の底から魅力を伝える
プレゼンテーションができました。
その結果、私はダントツの営業成績で、
堂々のトップセールスマンになりました。
読者の皆様の中には、
営業に挑戦しようと思う学生や、
現役営業マン、営業マネージャーも
いらっしゃるかと思います。
営業に限らず、
会社や商品に対する自信や愛情が、
ある人、ない人、様々いると思います。
トップセールスマンは
「商品に惚れやすい」のではなく
「自ら惚れ込みにいっている」ことを
ぜひ参考にしてみてください。
心の底から湧き上がる自信は、
人に伝えたくて伝えたくてしょうがないものです。
商品の良さと同時に
「楽しく話すあなたから買いたい」と
言われることでしょう。
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