【巻頭コラム】しがく新聞11月号 | キャリアコンサルティングの広報室

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「20歳」の次は「21歳」ではない

 

若かりし日に、先輩たちがよく私に話してくれたことがあります。「歳をとると、一年が早く感じるよ」という話です。本当に多くの先輩方がおっしゃっていました。皆さんも一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。ただ、若い方にとっては、まだピンとこない話でもあります。今回は年齢の重ね方に関して考えてみましょう。

 

イトルを見て、何だろうと思った方もいらっしゃるかと思います。私は、青森県から上京して、スーパーの店員として一年働き、その後、完全歩合制の営業職に就きました。19歳になりたての頃です。当時、厳しくも良い上司に恵まれ、日々、ご指導をいただきました。
「ノートをつけなさい。見開きの左側には、その日の目標・対策を書き、見開きの右側にはその日の反省を書きなさい」
 いただいた指導内容を噛みしめながら、日々を過ごしました。一日の目標、対策、反省。半月の目標、対策、反省。そして一カ月の目標、対策、反省。日々を丁寧に生きました。成果が出た日も、出なかった日も、うれしかった日も、悔しかった日も、丁寧に生きました。一日に何度も月間カレンダーと手帳を見ては、今日は何日で、目標の期限まであと何日あるか確認しました。
 ある日ふと「今は未成年だが、もうすぐ20歳を迎えるな」と考えました。「20歳かあ、大人の仲間入りだなぁ。あと何か月だろうな」などと考えていました。
 仕事柄、同世代が対象であったため、19歳の私は少しでも大人に見せようと、スーツ選びや立ち居振る舞い、話題などを工夫しました。「23歳くらいですか」などと言われると大変うれしかったものです。19歳だと言うと驚かれました。
 この世代は、1つでも年齢が違えば先輩面されることもあるので「あと2カ月で20歳です」などと上手く話したものです。そして20歳になり、こうしてドンドン歳をとっていくのかと思いました。先輩方から「歳をとると一年があっという間だよ」と本当によく聞かされました。

っという間は嫌だなと思った私は「20歳の次は21歳ではない。20歳と1カ月だ」としました。自分の年齢を1カ月単位と捉えたのです。歳は嫌でもとるものです。「歳を取るのは嫌だ」「若い頃は良かった」と言って過去を美化し、将来を不安視するのは私の性に合いません。
 現在も私は「48歳7カ月」という歳、月を大切に生きています。そうすることによって、次の年齢に進む心構えや、目標、あり方などを十分に考えられます。
 一日を振り返り、一週間を振り返り、一カ月を振り返り、半年を振り返り、そして一年を振り返ります。一カ月先、半年先、一年先、十年先を良い人生にするためにも、今は何をすべきかと考え、日々を丁寧に生きていきます。振り返れば、未達成という「悪い」結果の日もあります。ただ、悪い結果でも一年前と比べたら「良くなっている」ことが多いと思います。「悪い」と「良くなっている」は共存するのです。
 振り返って「ダメだな」と反省するときにも「でも前に進んでいるな」と考えることで、勇気と希望を持って人生を歩んできました。お陰様で私は、歳をとることに関して、多くの先輩方が話してくれた「あっという間」とは感じません。
 若かりし日に厳しくも良い上司に巡り合ったことにより、目標を持って生きることや、日々振り返る大切さが身につきました。
これからも一カ月ずつ歳を重ねて、丁寧に生きていこうと思っています。