【巻頭コラム】しがく新聞10月号 | キャリアコンサルティングの広報室

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「バウンスバック」 渋野日向子 強さの秘訣

 

この度、プロゴルファーの渋野日向子選手(20)が、樋口久子以来、日本人女子選手として42年ぶりに全英女子オープン優勝を果たしました。さらに、29ラウンド連続オーバーパーなしの国内ツアー新記録を達成。笑顔がトレードマークのプレースタイルは海外でも「スマイルシンデレラ」と話題になっています。今回は渋野選手から学びを得たいと思います。

 

019全英オープン優勝というニュースは、またたく間に日本中を駆け巡りました。ゴルフに関心の薄い若者に聞いても、認知度はほぼ100%。笑顔でのプレースタイル、観客とのハイタッチ、いつもモグモグとお菓子を食べるシーンなどの人懐っこさが人気を高めています。
 渋野選手のプレーを観ていて、特に凄さを感じることは、圧倒的な飛距離です。海外の選手に全く引けを取らない距離が出ます。それは過去にソフトボールで鍛えた強靭な身体、特に下半身の強さがあるからです。その鍛えられた身体だけではなく、渋野選手のスウィングは見事なまでにブレずに綺麗な弧を描きます。圧倒的に素晴らしいスウィングの持ち主なのです。
 そして体力があります。体力があるということは、他の選手と比べて多くの時間、練習ができます。大会中、最後まで練習していたのが渋野選手だったようです。
 そんな彼女も昨年まではあまり勝てませんでした。(と言ってもまだ20歳ですが)様々な指導を受ける中でも、印象に残るシーンがありました。とあるゴルフ番組、若手が競うチャレンジ企画でした。負けてしまった渋野選手に、ベテランプロは語り掛けます。
「君のゴルフは面白くない。なぜもっと思い切って攻めないんだ。池ポチャを怖がるな。全米男子の大会を観に行ったら、面白いくらい池に入るし、バンカーにも入る。皆、これでもかって言うくらい攻めまくる。そんなアグレッシブなゴルフをやるから、あれだけ多くの観客が観に来るんだ」

野選手の心は、少しずつ変化していきます。もっと攻めなければ勝てないと、強気のゴルフに進化していきます。ツアー4日間の中でも、ボギーを叩き順位が下がることも何度もありました。いつもなら下を向いたり、暗くなったりすることもありますが、今回は違いました。
「バウンスバック」です。ボギー以下の悪いスコアの次のホールで、バーディー以上で上がることをバウンスバックと言います。渋野選手のバウンスバック率は国内トップです。今大会でも、たとえ沈んでも下を向かず、一つひとつ取り返していきました。
 優勝する上で最も大切なのが「サンデーバックナイン」。4日間の最終日、日曜日の後半9ホールのことです。2位の選手と競って迎えた12番ホール、パー4。多くの選手がグリーン手前の池を怖がり手前に刻む中、渋野選手は勝負に出ます。何と自分の平均飛距離ギリギリの池越えを狙い勇気を出して振り抜き、見事1オンに成功。このホール、楽々バーディーを勝ち取ります。そして最終ホールの長いバーディーパット。
「外したら3パットで負けても悔いなし」
と覚悟の強気のロングパットはカップの奥の淵にあたってズドーンと入り、優勝‼
「ネバーアップ・ネバーイン」(届かないパットは入らない)正に名言通りのパット。
 渋野選手の攻める姿勢、失敗してもバウンスバックする気持ち。これは日々の積み重ねから為せるものなのでしょう。
 何かを達成したい、勝ちたい人にとって、大いに刺激となった渋野日向子選手のプレーでした。