昨日は午後から銀座に行って参りました。
レッスンを終えて電車でGO!
開演時間ぎりぎりになってしまいましたが、間に合いました。
小倉先生と鈴木秀美さんの深く美しく溶け合う音色、素晴らし過ぎです!
昨年、ハクジュホールで聴いたオールシューマン(フォルテピアノはシュトライヒャー)の演奏でも感動しました。あの時は何とも深い愛情とシューマンの切ない人生を感じて胸がいっぱいで泣きました。今回ももうのっけから今度はショパンの世界に惹きこまれて、すでに胸がいっぱいに。
小倉先生も鈴木秀美さんも、どうしてこうも柔軟にその作曲家と作品の奥深くまで表現できるのでしょう。不思議で仕方ありません。今回はフォルテピアノはプレイエル(1848年)での演奏でした。ショパンの世界は景色も色もこれまたシューマンとは別世界で美しかったです。
後半の最初に、一橋大学教授の小岩信治先生の軽妙で愛に溢れる、小倉さんとのトークと解説がありました。これがまた古楽を知る人にも知らない人にも、非常にわかりやすいお話で。しかも面白くて。思わずくすくす笑ってしまいました。
~ヤマハホールのHPより案内文抜粋~
【プレイエルで愉しむショパンのサロン音楽 鈴木秀美・小倉貴久子が名手たちと奏でる「ピアノ協奏曲」と「チェロ・ソナタ」】
バロック・ 古典派の音楽をオリジナル楽器で幅広く演奏し、近年では指揮者としても精力的に活動する、チェロ奏者、鈴木秀美さんとミュージック・ペンクラブ音楽賞、JXTG音楽賞受賞した日本を代表するフォルテピアノ奏者の一人、小倉貴久子さん。
2015年、2018年に続き、今回は、お二人が信頼を寄せる奏者たちと共に、ショパンの室内楽作品をお届けします。
特に、作曲された当時にも演奏された「室内楽編成でのピアノ協奏曲」では、オリジナル楽器ならではのバランスで、気鋭の奏者たちならではの音楽的洞察に満ちたアプローチで、この編成ならではの繊細かつ活力に溢れたな響きを生み出します。
当時の奏法や楽器、そして時代背景への深い考察に基づく「最新鋭の古さ」で、21世紀の銀座に19世紀のショパンのサロンが蘇ります!
演奏曲目:
~オール・ショパン・プログラム~
F.ショパン/
マイアベーアの「悪魔ロベール」の主題による協奏的大二重奏曲 ホ長調
チェロ・ソナタ ト短調 Op.65
ノクターン 第2番 変ホ長調 Op.9-2
ピアノ協奏曲 第1番 ホ短調 Op.11 (室内楽版)
若松夏美/竹嶋祐子(ヴァイオリン)、成田 寛(ビオラ)、鈴木秀美(チェロ)、今野 京(コントラバス)、小倉貴久子(フォルテピアノ)
アンコール
・ショパン/エチュード 嬰ハ短調 Op.25-7 フランコーム編曲
第一曲目「悪魔ロベール」の主題による協奏的大二重奏曲での、超絶技巧に言葉を失いながらもお二人の溶け合い響き合う音色にうっとり。チェロ・ソナタではもっと深くショパンの心の内を見せていただいた気がしました。
後半のノクターン作品9-2では、これまた先生の表現力の幅広さと柔軟性に満ちた装飾が施され、自由な美しさを感じました。
最後のピアノ協奏曲第1番は、圧巻でした。いえ、先生の演奏ではいつもなにも圧は感じないのですが、どの楽器の音色も奏法も編曲の仕方も今まで聴いたことがない美しさでした。浜松市楽器博物館刊行の、室内楽版での先生の演奏ともまた印象がガラリと変わって聞こえました。なんと面白く、奥深い世界なのでしょう。
これもひとえに、先生方の日頃からの小さな小さな取りくみの積み重ねなのでしょう。・・と偉そうなことを言っていますが、でもきっとこんなに豊かで何度聴いても同じところにはとどまっていないその斬新さ、前向きさは、私たちには真似できないくらい細かな作業の繰り返しを惜しまずしてこられたからに違いないと・・思っています。
文献や楽譜を研究する熱心さと、古楽器で表現することに懸ける情熱が、この演奏の根底にあるのではないかと。。
アンコールは、練習曲嬰ハ短調Op.25-7。これはチェロとクラヴィーアのために、フランコームが編曲したものだそう。私は初めて聴きました。・・これもなんと素晴らしい演奏・・!主旋律を鈴木秀美さんが朗々とチェロで歌い、小倉先生が伴奏をされていました。
現代のピアノで聴くのと全然印象が違います。それもまた何の違和感もなく、深い深いお二人の音色の美しさに惹きこまれてしまいました。
小倉先生の演奏は変幻自在。自由自在。柔軟で迷いがない。
そして鈴木秀美さんの音色はいつもダイレクトに心に響きます。
余談ですが驚いたのが、秀美さんはコンチェルト以外すべて暗譜でお弾きになられました。
全身全霊で曲の世界に入り込んでいる感じがして、すごいなあと改めて感じました。
ところが15時20分ごろ、まだ演奏が始まったばかりのときに地震がありました。
観客一同は、わわわ・・揺れてるよね?とざわつきあたりを見回しましたが、でも先生たちは何も動ぜずステージで演奏をされていました。
私はそれにも驚きました!!先生っ、ライトとか落ちてきたら大変なのにっ。・・でも小倉さんと鈴木秀美さんは全身全霊で演奏を続けていました。あわわわわ・・
やはり、私たちとは演奏することに対してのご覚悟が違うのですね。
何もかもが凄すぎて、でも素敵で、感動するしかない素晴らしい一日を過ごさせていただきました。
帰りは友人とお茶をしながら、ため息をつき。
だって、ため息しか出てこないんだもの。でもうっとり。オトシゴロのおばちゃん二人で、銀座のスタバで目をうるうるさせて向かい合う。
感動を共有しているのです。演奏の余韻を、こぼれ落ちそうな心の中の感動を、ずっと胸にとどめておきたくて。
小倉先生。
作曲家が生きていた時代の楽器で演奏すると言っても、奏法も表現方法も違うのに、先生は何をお弾きになられてもその曲の魅力を200%くらい引き出して私たちに聴かせてくださいます。
月並みですが、本当に本当に素晴らしい演奏をありがとうございます。
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