ブレ、メヌエット、ガヴォット・・・

バッハの愛らしい舞曲を演奏する際、

ただ演奏するだけでは、その躍動感が

得られないと常々感じておりました。

形式化された上、ダンス重視ではなく

演奏のための作品もありますが、

基本的にはダンスありきで、さまざまな

舞曲作品が生まれたのですから、そこは

いつか実際に踊ってみたい・・・!

舞曲は実際のダンスと楽曲との密接な

関係があると漠然とわかっていても、

具体的に何を体感したらいいのかが

わかりませんでした。

最近、バロックダンスの講座が増え、

参加してその体感を得たいと、密かに

機会を狙っておりましたところ、友人から

「浜中康子先生のバロックダンス、

受けに行かない?」

と嬉しいお誘いが。

 

バロック舞曲への誘い
 〜バッハを弾くための
  「バロックダンス入門」〜
2月7日(水)ヤマハ銀座コンサートサロン

 

 

『ムジカノーヴァ』(2017年10月号)を

携えて。文字で読んでも、運動音痴のワタシ

にはさっぱりわからなかったので、実際に

浜中先生の動きを拝見して一緒にダンスを

踊ることで、身体と心に覚えこませたかった

のです。

(と言っても、ほんっとうに運動が苦手なので

覚えるなどという次元までたどり着けそうに

なかったですが(;^ω^)。)

 

演奏家でありながら、バロック舞曲を長年

研究され、実践されている浜中先生。

演奏家の立場からバロックダンスと楽曲との

関係性や、実際にダンスをどう演奏に活かすか

を、非常にわかりやすく教えていただきました。

今回の講座は一回限りの入門編でしたが、

先生のご研究の専門性に、その情熱の深さに

感動しっぱなしでした。

バランスも上手く取れない私のような者にも、

実演や具体的な説明をしてくださいました

ので、理解でき、しかも楽しくステップを踏む

ことができました。

 

ステップの基本、プリエ(ひざを曲げる)と

エルヴェ(プリエの状態からひざを伸ばす)。

プリエからエルヴェへの一連の動作を、

ムーブマンと呼び、音楽上の1拍目(強拍)

と一致する動きのアクセントを生み出す

動きを言うそうです。

 

ブレでは、ドゥミ・クぺ(一歩踏み出す)に

よるムーブマン(動作)によって、1拍目を

より親密に感じることができました。

 

ガヴォットでは、跳躍の動きをすることで、

1拍目に向かうための躍動感を得ました。

跳躍は、上に向かうエネルギーにスピード

が加わり、先生のおっしゃる”小節線上で

身体が空中にいるスペース感”が体感

できました。そして、地面に着地するときの

バウンド感。

そこに生まれるアクセント。

身体の動きと音での表現は、ああ本当に

密接に繋がっているのだと思いました。

 

実際の演奏を交えながら踊ってくださる

先生のご指導、心と体に沁みていきました。

(沁みていきましたが、動きは全然よたよた

で間違えてばっかりでしたけれど。)

 

そしてメヌエットは宮廷舞踏の花形として、

一世紀以上に渡って踊られたバロック・ダンス。

1、2、3、・・強、弱、弱・・

拍子感を持った演奏を心がけるために、

私たちはそう指導され、そして生徒さんにも

そういう拍感を身に付けるよう指導します。

しかし、ただそこに強さの差をつけるだけでは

”本当のノリ”を心で感じることができないんだ

と実感。

あとは、音楽とダンスのアクセントのズレを

楽しむ面白さも。(クロス・リズム)

 

そして、演奏する際にも指導する際にも

難しいノンレガート奏法について。

バロックダンスのステップを体験して、

その多様性について学びました。

スタッカート状に切れば全てヨシではなく、

そうするのがその曲に相応しい場合もあるし、

メゾスタッカートなどでの方がいい場合も

ある。

脚だけでなく身体全体でステップを踏むうち、

これからバッハの作品に向き合う時の

イメージが変わる気がして嬉しくなりました。

 

もちろん、メヌエットだけでなくすべての舞曲

について言えることでしょうけれど、特に

私たちピアノ奏者は、ただ鍵盤を押すだけで

音が出せる長所(でもあり欠点でもある)に

甘んじて、その”1拍目への気持ちと音の

籠め方の重要性”について、よく理解せずに

漠然と弾いていることも多いのではないで

しょうか。

 

バロック舞曲はピアノ学習者には欠かせない

ジャンルですが、バロックダンスを実際に

学ぶことで、実際のピアノ演奏や指導に

活かせるであろうことがたくさんあるのだと

いうことがわかりました。

 

ただね、私の場合は一回の講座では到底

飲みこめず、家に帰って真夜中にステップを

復習しても優雅には踊れないです。

ドスドスとメヌエットなのか酔っ払いなのか

良くわからないダンスを踊りながら、しかし

思いはルイ14世王朝時代へと馳せつつ、

いつかヴェルサイユ宮殿で舞踏会に参加

する夢を見つつ(?!)、先生の華麗な

ステップと立ち姿を思い出しています。

 

楽譜から想像するだけれでは得られない、

貴重な体験をしました。

しかも、とっても楽しかった!

またぜひ機会があったら参加したいと

熱望しております。

 

 

浜中康子先生の

・バロックダンス情報はこちらから♪

・ピティナのインタビューはこちら

・主催されている東京バロックダンス研究会

の情報はこちらから♪

・DVDやご著書はこちらから♪

 

 

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