アタマの中にあることを、書きだす作業ってとても大切ですね。
わかってるよ~と思っていても、紙に書いてみると新たな発見が
ありますから。
さらに、自分がそのさきにやるべきことがはっきりと見えてきます。
大人も子供も同じですね。
私も同じ。
ついつい書くことを省いてしまいがちなのですが、メモでも手帳の
端っこでも、とにかく気が付いたら書くようにしています。
ものすごく字が美しくなかったりしますが、思いついたことを忘れる
よりはいいです。
さて、本日のレッスンより。
小学校3年生のSちゃんの楽譜を撮らせていただきました。
練習曲の併用曲集より、ハイドン作曲のスケルツォ。
前回、惜しくも合格ならず~の一曲でした。
もっと丁寧に、楽譜を読んでどういう表現=音がふさわしいか
考えて弾いて来てねと伝えました。
悔しさも相まって、今回は絶対合格するぞ!との気合いも込め、
楽譜にこのように自分で書きこみを。
①ざつにひかない ②音をまちがえない
③きょうじゃくをきをつける ④きごうをきをつける
最初はうまくできないところに書いていたそうなんですが、
それだとわかりにくいから、まとめて番号を付けて整理して
書いたのだと。
なるほどね!
素晴らしいです。演奏はどうかな?
聴かせてもらうと、これがまた上品で美しい演奏に仕上がっている
ではありませんか。
私は感動しました。
「Sちゃん、とっても上手!先生感動したよ。」
とても丁寧に弾けていて、良かったのです。
そして休符もちゃんと感じて弾けたこと。
私は心から嬉しくなりました。ですので、ハンコも3つ奮発♡
(㊟はなまるカードに、です♪)
…ご本人、至って冷静に
「もうね、指番号は守るのは当たり前だしね。
スラーとかスタッカートとかも。
だから、できないことを書いたんです。」
と。
おお、なんと頼もしいお言葉でしょう。
いいじゃないか、その姿勢。
自分は何に気を付けて弾くべきか、考えて言葉にして
書き出す。
どんなに拙い言葉でも、強い思いがそこにあれば良いと
思うんです。
それをしっかりと演奏に反映できたのが、今回のSちゃんに
とっては一番の収穫でしょう。
今後の課題にもその姿勢を守っていってね。
美しい演奏、その楽曲に相応しい音色はどんなものか、
生徒さんにはいつも考えながら弾いて欲しいです。