昨日のレッスンにて。
中学3年生のSちゃん。先月学内で行われた、合唱祭での伴奏者
としての務めを立派に果たしました。
今月から、基礎練習に加えて、Sちゃんの大好きなジブリの曲を
一曲選んで練習を開始しています。
前回のレッスンで
「先生!私、カントリーロードが弾きたいです。」
「ヨシ。じゃ、この曲集からやってみる?」
少し簡単目なアレンジのものを渡しました。
伴奏を終えた後のSちゃんは、普段の練習への熱がちょっと冷め気味
だということを昨年学んだ講師(^-^;。
なので、敢えてのやさしめのアレンジを。
しか~し。
昨日Sちゃんが持って来たのは、
「先生!一冊新しい本を買ってもらいました。」
と嬉しそうに見せてくれました。
どうやら私の出した課題では物足りなかったようです。
私はそれで良い、と思いました。
Sちゃんが、昨年よりももっと深くピアノと関わっている証拠ですから。
「そうなの、良かったじゃない?で、こないだのはどうしたかな?」
「えーと、この新しい本から何曲か弾いているんです。」
そうか、気に入って弾いているならそれをレッスンしようでは
ないか。
「いろんな曲を、さらっと触ってみるのもいいね。
おうちでは楽しんで、あれこれ弾いていいよ~。
でも、レッスンに持ってくるのは一曲に絞ってそれは
しっかり練習してくるのよ。」
「はい。わかりました!」
と、合意を得たところで新しい曲は?
「いつも何度でも、がいいです。」
では、と聴かせてもらいました。
好きなだけあって、一生懸命に楽譜を追って指を動かしています。
しかし、前回の伴奏の弾き方が癖になってしまったのか
(おそらく、学校の先生からは「大きな音で弾きなさい」と
言われていたかなと。)、全部の音がどすどすと重い。
それに、まだ譜読み段階だから音を追うのに必死で、
音の出し方まで気が回ってないということもあるかな。
せっかくの、美しい3拍子の曲が~。
木村弓さんのゴールデンライヤーの、あの奥ゆかしい音色と
澄んだ歌声の面影からは、まだ遠く離れてるかな。
伴奏者として、教室外で活躍できる機会があるのは良い経験に
なりますね。
でも、ピアノ指導者の立場から言うと”弊害”もある。
ピアノの音、演奏が美しくなくなる場合が多いんです。
とにかくテンポ通り、拍子感はしっかり持って、音は大きく。
何より、止まらないこと。
それは、その場では大事なことだけど…音楽的な演奏では
ないですね。残念ながら。
その経験は無駄にはなりません。もちろん。
何事も無駄なものはないですから。
しかし、その演奏に耳も心も慣れてしまうのはいけません。
「Sちゃん、想像してごらん?想像するの得意でしょ?
木村弓さんのライヤーの響きはこんな風じゃない?」
私は、Sちゃんの持って来たその楽譜を初見で弾きました。
3拍子の取り方、わかるでしょ?
それから、歌っている右手のメロディを左手の伴奏がジャマしちゃ
いけないでしょ?
Sちゃんは、譜めくりも忘れて(笑)私の演奏に見入っていました。
「ああ、そうですよね。わかってるんですけど~。」
どうやら、私の想像はどちらも当たっているようです。
毎日、木村弓さんの演奏を聴いているのだとか。
好きな曲だから、何度も聴くと。
本当にこの曲らしく弾きたいなら、もっと具体的にどう練習すれば
いいかを考えよう。そして、良い音を想像しながら弾こう。
そう、想像しながら感じを込めてみると出だしの一音から変わって
くるよ。
良い音を目指して行動すること。実行すること。
左手と、右手のそれぞれの役割を感じながら、別々に練習しよう。
歌のようにきれいに奏でるには、どうしたらよいか。
伴奏がドスドスしないように、軽やかに響かせるには?
毎日良い音を目指して努力することが、Sちゃんの実現力を育てる
ことにつながります。
良い音で演奏できるように、考えながらそして良く感じながら
練習してください。
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