年明け最初のレッスンで、ある生徒さんとのこと。
お年始のごあいさつをして、ニコニコとレッスン室に来ました。
「せんせい!わたし、発表会の第2部でね、
あの曲を弾き歌いしたいですっ。」
「せんせいとか、大きいお兄さんとかしたマイクがカッコいいし!」
「ねっ?できるよね?」
嬉しそうに息を弾ませて、もう気分は発表会に飛んでいるようです。
マイクとは、”ヘッドウォーンマイク”のことです。
発表会の第1部は、全員クラシックのソロです。
第2部はポップスやアニメ、ディズニ―のピアノソロや連弾、
弾き歌いや、独唱などを披露します。
「そうだね~あの曲、いい曲だよね。やりたいの?」
「うんっ。英語で歌うからね!」
そう言って、途中まで弾きながら英語で歌ってくれました。
「おおっ。すごいすごい!弾き歌いはね、結構難しいんだよ。」
「かんたんだよ。」
「そうか~。じゃあさ、まだ発表会の曲を決めるのに時間があるから、
普段のご本をしっかり練習して、
このくらい(←30センチを両手で示しました)から、
こ~のくらい(←1メートル)まで、力をつけようね。
いっぱい頑張ると、そのぶん難しいところも楽ちんに弾けるよ!」
「は~い。。。先生でもさ、あのマイク付けてみたいな~。」
「そうだね~。ステキに演奏できるようになった時に、あのマイクが
出てくるよ。みんな、同じだよ。簡単には出てこないの。」
「え~! (。・ε・。) 」
「まあまあ、じっくり慌てずに行こうよ。」
そう言って、その生徒さんをレッスン開始。
…どうやら…あまり練習できていない様子…。
スッキリ完璧!ではないけれど何とか6曲目まではクリア!
でも、最後の曲の両手でぼろぼろに。。
「うん。どうだった?♪ちゃん、今の自分の演奏。
これでもう完璧OKだと思う?」
(うなずく…でも、焦りの表情…。どうにか全部マルをもらいたい気持ち…。)
「本当に?」
(口には出さねど~目に涙~。。。)
「マル・・もらえないと思う。」
「そうだね、もっとすらすらっと弾けた方が、気持ちいいでしょ?
この曲はもう一回だね。」
私は、具体的にどう練習するのかを伝えて、弾いて聴かせました。
(でももう、表情はショボン…としています。)
「はい。ありがとうございました。。」
最初の意気込みが、しぼんでしまったようでしたが、
「大丈夫!♪ちゃんはやればできるんだから。」
と励まし、彼女も少し笑顔が戻ったところでレッスンを終えました。
”やってみたい”気持ちは大歓迎です!!
そう、いつだってね。
でも、そのためにやるべきことをやらなければ、
その夢はかなえられない。
先生だって同じです。
高望みしてただゴールを眺めているだけじゃ、
なんの意味もないのだから。。
常に努力をし続けなければ、腕は落ちてしまいます。
(…そうは言っても、なかなか思い通りに練習時間は取れませんが。)
生徒さんが、レッスンで心打ちひしがれることも必要です。
でも、希望を持たせるのも私たちの役目。
大事な事は”やりたいこと”に向かって
日々何をすればいいのか、具体的に示してあげること。
その生徒さんの”なりたい自分”への方向性を、
常に見出していく力。
生徒さんと講師、共にお互いについて学び合いながら、
希望に向かって歩いていきたいと、いつも願っています。
その生徒さんから。。。
「あらきせんせい、いつもありがとうございます。」
と、かわいくて長~いラブレターをもらいました。
…嬉しいなぁ♪
寒い日が続きます。お風邪など召されませんように
ぽちっ!応援ありがとうございます♪
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講師 荒木 安子(あらき やすこ)
ピアノ・声楽を教えさせていただいています。
お問い合わせは、HPのお問い合わせフォームからどうぞ