「KAWAI」のおもちゃで、「ミニピアノ」がありますね。
赤いのや、木目のきれいなものや、白や、黒のちっちゃなピアノです。
おもちゃとはいえ、音も本格的で美しく、楽器としても立派なものです。
私も小さなお子さんのレッスンで使っています。
(娘もさんざん使ったので、あまり拡大して見ないで下さい
)
このミニピアノはトイピアノですが、
私はこれとは別に、子供サイズのアップライトピアノが
あればいいなと昔から思っていました。、
なんと、「KAWAI」は昭和の時代(戦後の物資不足の時代にも…)に、
この「ミニピアノ」を本格的に作り上げていたのです。
(すでに、昭和初期には国産のグランドピアノが製作されていました。)
さて、その「ミニピアノ」ですが、
昨年楽器博物館を訪れた時に、見つけました!
写真を見ていただけると、
普通のピアノとの大きさの違いが良く分かると思います。
鍵盤数は65鍵ほどで、中のハンマーは通常より小さく、
弦の数も少ないと思われます。
(中~高音域は、現在のピアノは通常一音につき弦は3本ですが…。)
戦後の混乱期に、よくぞこのような丁寧なすばらしい仕事をしたものだと、
驚きました。…小さな、小さなピアノ。
このピアノは、子供のためにミニサイズで作られたのではなく、
人材も少なく、材料も手に入らない、戦争後の大変な時期に
それでもなんとか楽器作りを再開したいという、アツい想いから
苦心の末に生み出されました。
初代社長の河合小市(かわい こいち)さんに
心からの敬意を表したいです。
その時代は、みんな食べていくのに精一杯だったでしょうから、
楽器のために少しでも質のいい材料を集めて、
一台のピアノを作りあげるのは、大変だったことでしょう。
このミニピアノには、河合さんの情熱と、職人さんの心意気、
そして、音楽の力を信じた方たちのひたむきな思いを感じます。
さらには、その河合小市さんの才能を見抜き、育てた、
山葉寅楠(やまは とらくす)さんの存在も忘れてはなりません。
山葉さん、そう!「YAMAHA」の初代社長です。
山葉風琴製造所(現在のYAMAHA)を設立しました。
その製造所の山葉寅楠さんの元で、
河合小市さんはピアノ製作の技術を磨きました。
その後いろいろあり、小市さんは寅楠さんの元を離れ、
河合楽器研究所(現在の河合楽器製作所)を創設。
日本を代表する二つの偉大な楽器メーカー、
YAMAHAとKAWAI。
現在もすばらしい楽器をたくさん生みだしています。
このときは音色が聴けなくて残念でした。
ですので、浜松から埼玉の自宅へ帰ってすぐに、
You Tubeで検索し、この「ミニピアノ」の音色
(修復されたもの)を聴きました。
やわらかくて、でもしっかりした音がしていて、
私はまたまた驚き、感動したのでした。
KAWAI表参道のショップにて♪
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