レッスンが大好きな私。


指導させていただく仕事につけて、本当に幸せ者だなあと感じます。


そうして一日中ワクワクした気分でいられたら良いのですが、


そうもいきません。



特に娘のレッスンをする時には、


「楽しもう」と言う気分がだいぶ薄くなっている気がします。



ピアノの先生にとって、我が子にレッスンをするのは、


大変難しいです。



客観的に、そしてある程度冷静に聴ける、


生徒さんたちのレッスンとは違い、


”我が子”という存在には、どうしても感情が入ってしまいます。



目の前にいるこの子は、


”自分ではなく、独立した存在”だと認めていながらも、


どこかで”自分の分身”だと思っているのです。


だから、


「どうして、こんなことができないの~!」


と、頭にツノが生えることはよくあります。


もっと言えば、堪忍袋の緒が切れやすいのです。(・・・苦笑・・・)



でも私も、教えるプロのはしくれですので、


ただ感情的になるばかりではなく、


娘の発する言葉や、表情、音に真剣に耳を傾け目を配ります。



「すごい!上手だよ♪」


「もう一回聴かせて?」


「少し優しく、そうっと弾こうね」


など、言葉かけで励ましたり、ぎゅ~っと抱きしめたり(←最近嫌がられますが)、


小声で褒めたり、オーバーに褒めたり・・・いろいろします。



本人も、褒められると嬉しいのです。


ただ、その気持ちをうまく伝えられず、


無表情だったりリアクションが薄かったりしますが。


でも、時々タイムリーに(にやっ♡)と笑ったりします。


コレを見逃さずに、私は次の課題を即興で考えます。



母娘なので表情だけでなく、理屈抜きで感情を読みとることができますが、


自閉症児を知らない方も、”知ろう”として下さる一歩から、


だんだんとそのお子さんの気持ちがわかってくるようになります。



”この子を知ろう、寄り添おう”


と指導する先生が思って下さった瞬間から、


その気持ちがその子にも伝わって、心を通わせ始めるからだと思います。


少しずつですが、彼ら彼女らも成長します。


その子なりの成長で構わないのです。


当事者も親御さんも、その“少しの成長”が何よりも嬉しいのですから・・・。



・・・ちょっと熱く語ってしまいましたが・・・、


話を戻しまして、こんな調子の我が子のレッスンです。


うまくレッスンを続けていくコツとしては、”その場の直感”が大事ですね。


もちろん、反復練習も必要です。


根気よく、あきらめずに何度も弾くことは、楽器の練習に欠かせません。



私が娘をレッスンするのは、長い時では一時間くらいでしょうか。



ただし、途中で私が弾き歌いをしたり、


ゆっくりで簡単な一音一音節の曲を一緒に歌ったりするので、


本人がずっと弾いているわけではありません。


娘が”音楽と親しむ”時間を過ごせれば・・・それでいいと思っています。



こう書くと、すごく練習しているようですが、そうでもありません。


気分によってやらない時もあります。


私の都合で、一週間に一度になってしまうこともあります。


やすこ先生の日記帳-カワイのピアノで教材はヤマハ


写真は先日のレッスンにて。右矢印


娘は楽譜が全く読めないので、


絵つきの楽譜の絵を見ながら、


弾いています。


オーケストラの伴奏に合わせて、


両手ユニゾン、片手ずつ、


右手メロディ+左手和音・・・など


20曲弱楽しみます。


(もう何年も同じ曲ばかりですが・・・。


新しいレパートリーを加えるのは、


とても時間がかかります。)



音遊び、絵カードで言葉を音で表現するあそび、


母の手に自分の手を乗っけてピアニスト気分、


リトミック・・・そんなことも少し入れながら。



本人は、とても楽しそうです。・・・母に怒られるまでは(笑)。


母は、最初は優しく注意し、集中力を保たせるために


あの手この手を使いますが、娘はどこ吹く風~♪



ピアノを弾く時、このように目をつぶって弾いたり、


時計を見ていたりすることが多く、


間違えてから(オヤ?)とあわてて直すので、


母の心情は次第に穏やかではなくなり、


レッスン室には暗雲が立ち込め、ついにカミナリが落ちるのです。雷





にほんブログ村 クラシックブログ ピアノ教室・ピアノ講師へ (←応援してね音譜
にほんブログ村      



読者登録してね