皆さま、 こんにちは、
『越境コラボ塾』 塾長の 真門 です。
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多文化・多国籍・多世代がコラボレーション
する時代の、人と組織を考えるブログです。
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“結局アメリカの一人勝ちじゃないか。”
尖閣を巡る一連の騒動を見ていて、そう思わずに
いられないので、ここで書いてしまいます。
日中双方の国民の間のしこりが大きくなって、
日系企業の中には、店舗や工場が被害を受けて
実質的な損失を出したところもあったのに対し、
思った以上に物事がうまく進んだと
今、海の向こうでほくそ笑んでいるのは、
アメリカです。
今週はアメリカから見ると、3つの大きな収穫がありました。
その第一は、オスプレイ導入に際しての最も大きな関門を
無事に抜け出せたこと。
尖閣問題で中国側が強硬になればなるほど、日本国内の
オスプレイ導入反対論は当然にトーンダウンする訳で、
さらにマスコミの取り上げが小さいところで、
森本防衛大臣がバネッタ国防長官と握手して、
推進をパッパッと決めてしまった。
これで、アジア太平洋地域での
アメリカの軍事プレゼンスは大幅に強まったことに
なります。
かなり芸術的なタイミングで、進みました。
中国の次期指導者である 習近平さんが、“茶番”と呼んだのは、
多分そういう意味でしょう。
二つ目は、日本と中国の間に適度な摩擦が顕在化し、おかげで
アメリカの影響力が高まったこと。
アジアにおける自国プレゼンスの拡大、経済的な関与の深化
を狙うアメリカにとって、日中の蜜月状態は全く好ましいものでは
ありません。
むしろ適度にモメてもらって、そこに仲裁者よろしく影響力を
発揮したい、というお得意のパターンが今回も出てきている。
そうやって、プレゼンスを強めることができました。
そして、第三は、何だかんだ言いつつも、尖閣というポイントで、
米中間の軍事的な線引きを、やってしまえた事。
中国が一番反発しているのは、多分この部分です。
本来ならもっと深刻な事態もありうるのでしょうが、
中国の権力移行期という事で、今は大きくは動けない。
アメリカは日本を押し出す形で、そこにつけ入った。
日本のマスコミに引っ張られると、“反日“で動く中国民衆の
方ばかりに気を取られてしまいますが、
いま実質的に起きていることは、米中間の陣取り合戦であり、
日本は一つの戦場になっていると、考えるべきです。
そして今回その先兵を買って出たのが、石原さん。
ただ、都知事は自分が利用されるというより、そのあたりの
アメリカの意図には気づいていて、
それが自らの政治信条とも合致するという理由から、
敢えて出っ張ったのでしょう。
そこに外務省が乗っかり、民主党はワケが分からないうちに
巻き込まれていった。 ・・・
以上は無論、すべて個人的な推測です。
裏付けもありません。 という意味では、一つの見方という
だけのことです。 ただ、
自ら傷は負わず、コストもかけず、取るものをしっかり
取ったという意味では、
今回は、やっぱりアメリカの一人勝ちです。
そこだけは、はっきりしていると思います。
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最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
『越境コラボ塾』 塾長
真門
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