ルフィの仲間力 (安田雪) | チエでつながる, ワザでつながる、ココロでつながる、価値を生みだす           ~ 物語思考が世界をかえる

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この世に生まれて間もなく、人は「ものがたり」と出会い、そこで広い世界とのつながりを作ります。このblogでは、「ものがたり」と共にある人の可能性を探求していきます。

皆さま、 こんばんは、


『越境コラボ塾』 塾長の 真門 です。


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このブログは、日本人が国境・国籍の枠を超えて、

世界の様々な人々とコラボレーションをしていけるよう、

有益と思われる情報を発信しています。

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ルフィの仲間力  『ONE PIECE』流、周りの人を味方に変える法/安田雪
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メガヒットの漫画 ONE PIECE の主人公

ルフィを中心とする“仲間”型組織が
社会学者によって分析されています。


“イエ”的なモデルをベースに成立してきた日本の組織も、

今後は個人個人の自由度や自己実現目標を尊重しつつ

共通の目標を掲げて協働する“理念型”に移行すべき。

その為に、仲間意識を醸成する“場”づくりをして・・・“



これは、私がコンサルティングを行う際によくお客さんに

説明する内容ですが、



この本は、ややこしい組織論を

とても分かり易く語ってくれています。



漫画の物語から、ルフィの持つ組織観や

組織に生きる個人に関する考え方が引かれ、



その状態を作る為の行動の流儀が現れてきて、

私が口で説明するよりも、

ずっとスムースに入ってくる内容になっていると感じました。


例えば、



敵と戦っているルフィが語るこんな一言です。



“・・・俺は剣術を使えねえ。・・・航海術ももってねえし、

料理も作れねえし、ウソもつけねえ。 

俺は助けてもらわねえと、生きていけねえ自信がある。“



漫画なので、単純化された構図ではありますが、



著者は2つの意味を指摘します。



ひとつは「自分の弱さを素直に認める強さ」。



その自覚をはっきり持つからこそ、仲間の特徴を

心から認める事が出来る。 それを“強さ”と言っています。



もうひとつは、「この言葉を聞いた仲間に湧きおこる力」。



この様な正直な告白が、仲間との距離を縮めると同時に、

仲間の潜在的な力を引き出していく関係に注目しているのです。



ONE PIECE
に現れている組織観は、個々の夢や

選択の自由を尊重し、



具体的な仲間の仕事や夢の実現を支援する形の

自発的な自己犠牲に価値を置いています。



会社の為として無理強いしたり、



顔の見えない相手に向けた無償奉仕を求めてはいない。



相互に認め合い、具体的な関係を基盤に置いて、

相互支援の合意(俺達は仲間だ)の中で、



始めて納得ずくで自分を他者に差し出す。



そんな組織観が示されています。

そして、今後は日本でもそんな組織観が

徐々に優勢になって行くのだと思います。


というか、そう変わっていかなければ働く人の心が組織から離れ、

どんどん機能低下が進むはずです。



この本を読んで、



デッドロックに乗り上げた組織状態を、

変換させるヒントが得られる人も

多いのではないでしょうか。


友達の作り方、の文脈で読めるし、
組織論の観点からも無論面白い。


面白いと同時に、結構使える本じゃないかと、

そんな感想を持ちました。


御本を紹介くださった吉田典生さん、

どうもありがとうございました。



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最後まで読んで頂き、ありがとうございました。


『越境コラボ塾』 塾長 

真門  


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