皆さま、 こんにちは、
『越境コラボ塾』 塾長の 真門 です。
このブログは、日本人が国境・国籍の枠を超えて、
世界の様々な人々とコラボレーションをしていけるよう、
有益と思われる情報を発信しています。
アフリカのガーナで所長をしていた頃、
“コンプライアンス意識調査”みたいな名前のアンケートが
本社から届きました。
社員のコンプライアンス（法令順守）に関する
現状の認識について至急アンケートをとってほしい。
そんな話でした。
英文の調査項目が6-7個くらいだったでしょうか。
あまり深く考えず、朝のミーティングでマネージャー達に配り、
夕方に回収してみて、しまった、と思った。
例えば、
・ 法律や規則に違反するかもしれない要求を顧客から
受けることはありますか。
そのとき、貴方はどうしますか？
の様な質問に対して、
“その様な要求を受けた事はないし、もしあれば必ず
上司に相談する”
と、全員が判でついた様に回答してきた。
無記名のアンケートではあったのですが、
その調査結果をどう使われるか分からない彼（女）達が
そう答えてくるのは、考えてみれば当然の事です。
完全な認識不足でした。
本社では当時、コンプライアンスとかガバナンス、
アカウンタビリティー、といった横文字が急に
飛び交う状況になっていて、
アンケートもその流れで送られてきた。
しかし、アフリカの現場では、そんな流れは全く分からない。
今までどおりの世界が展開していた。
突然、“法律に違反するかも知れない・・・”なんて出てくれば、
本能的に構えてしまう。
そこにはとんでもなく大きな “文脈ギャップ” があったのですが、
そのギャップを無視して、仕事を進めた結果が、
上記の結果を導いた。
上の様なケースはデリケートな問題を扱っているので、
従業員から意味のある回答を得るためには、
彼（女）らが抱く懸念を取り除く為の、
相応の配慮が必要です。
例えば、
１． 回答内容は評価と結びつかない事を明確に伝える。
２． アンケートを行う理由、その背景までをよくよく説明する。
３． 所長である私が、この問題をどう捉え、
どうしていきたいと思っているのかを説明し、正直な
回答をお願いする。
４． 回答は強制ではない、という事を強調して伝える。
くらいの事をしなければ、駄目だと思います。
コミュニケーションには常に“文脈”のズレが存在し、
そこを無視して進めれば、
自分の文脈を相手に押し付ける結果になってしまう。
その時に起きる事は、
コミュニケーションの無意味化です。
意味のあるコミュニケーションにしたければ、
こちらから相手の文脈に飛びこむか、
出来ないなら、こちらの文脈に来て頂くか。
そして、こっちに来て頂くためには、
こっち“文脈”の間口を広く開いて見て頂けるようにして、
その上に、 来る/来ない は相手の自由意思を
しっかりと尊重しなければ、いけません。
“文脈”のマネジメントは、
『越境コラボ』の、中核的なスキルだと
意識しておくことが大事です。
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最後までお読みいただき、
ありがとうございました。
『越境コラボ塾』 塾長
真門
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