『ものがたり手帳』を書き始めたことは、
前回のブログ『「自分の物語」を創造する手帳』で
お伝えしました。
そこから一月強が経ち、続きを書いておこうと思います。
使用開始から一月半経って感じるのは、
自分の内にある「物語」に意識を向けるか向けないか、の違い。
自分が“物語を生きている”という認識を持つことの効果が、
思った以上に大きい、ということでした。
手帳の書き出しの部分には、こんなガイドが出てきます。
“私たちは日々、いくつもの物語の中を生きています。
あなたが主人公の物語、脇役として関わる物語-どんな
物語が存在しているか。
思いつくままに書き出し、タイトルをつけてみましょう。“
続けて4つのタイトル記入欄が設けられています。
人によって差異はあるでしょうが、
4つというのは私にとって妥当な数でした。
普段から私は、本業である企業研修、大学での講義、そして
ホープワークの活動という、3つの領域が意識にあります。
これに“家族”を加えて4つとしたのですが、
自分にはしっくりくる設定でした。
記入を求められる項目は、まだあります。
① クエスト(それぞれの物語で達成したいこと)
② パワーアイテム(それぞれの物語で自分をレベルアップするもの)
③ サポーター(それぞれの物語で自分を助けてくれる存在)
これらの記入が、最初のところに出てくるものです。
普段から意識していることでも、言語化するとなると
それなりの労力になります。
が、手帳の記入を始めてから、この言語化の作業は
『ものがたり手帳』の当に肝の部分であることに気づきました。
ぼんやり意識していることを認識レベルに上げることは
物語の「中に」生きる自分を、物語を「創造する」レベルへと
押し上げてくれるように思えたからです。
私は自分の物語テーマの一つを、こんな風に設定しました。
物語タイトル:プロジェクトホープワーク
クエスト:貢献の実感+仲間と共に広げる喜びの味わい
パワーアップアイテム:大きな飛躍の瞬間に立ち会える瞬間
サポーター:協会メンバーとナビゲーター仲間
これら“初期設定”をした上で一月半ほど“日記”をつけてきて
気づいたことは、
この“初期設定”が意外なくらい強力に、
日常に影響を及ぼしてくることでした。
第一に、日々の出来事を「物語」という枠で意識する傾向が
顕著に出てきました。特に意識するのがクエストです。
日々の出来事は、様々な関係の中に起きて来ることから、
立場や役割、そして人目とか世間体とか、
普段はそういう事柄に意識の多くが向きがちですが、
「物語」のクエストが前景化されてきたことで、
“自分物語”のタテ軸がしっかりしてきた感覚があります。
第二は、思考が“因果的”な傾向を強めることです。
手帳にある“私たちは物語の中を生きている”
という前提は、思いの他強く意識の中に
入っているのかもしれません。
手帳をつけていると、
日々の出来事を“物語因果的に”解釈しようとする
傾向が出てきていると感じます。
特にうまくいかないこと、自分としては不本意な出来事を、
“何かのお告げ”、“運命のメンターと出会う前兆”、
“仲間の出番”の様に想像する自由度が、
自分の中に出てきている様です。
だからどうした、本当にそうなるのか、と言うと、
まだそこは、何とも言えないところですが、
その自由度を持てる心のゆとりというか、
楽しみの様なところが、
自分を一段高みに上げてくれている感覚が、
今の段階で意識できている恩恵です。
それらがどんな状況の中で現れてきたのか、
というあたりは、
もう少し手帳を使ってみてから
またお伝えしたいと思います。
※『ものがたり手帳』のより詳しい情報はこちらにあります。




