1987年11月発売の4thアルバム"Garland(ガーランド)"の4曲目。

 

作詞:小倉めぐみ

作曲:岸正之

編曲:萩田光雄

 

 
 
↑写真は2枚とも私物です。
 
以前にご紹介しました"昼休みの憂鬱"も そうですが、小倉めぐみさんのワールド全開の名曲です。
 
アコースティックギターの悲しげなメロディーから始まりますが、ただ悲しい悲しいで終わらないのが、小倉めぐみさんに岸正之さん、萩田光雄さんに南野さんを加えた このプロ集団のすごい所です。

 

♪夕陽が燃えつきた海

    冬へ いそぐ潮風

    タメ息の中に立ち止まる

    あなた と わたし

 

秋から冬へと移り変わる時期

釣瓶落としの夕陽は ゆっくり眺める間もなく

水平線の向こうへと姿を消し

また季節が1日進んだ事を知らせる

夜の闇に包まれます。

別れを告げようとしている彼と

告げられようとしている主人公

 

♪砂浜に並んでいる

    さっきまでの 足跡

    すべりこむ 波が かげもなく

    さらってゆくわ

 

砂浜には今まで当たり前のように

並んで付いた足跡が見えますが

これから起きる出来事を表すように

その足跡を波が消して行きます。

 

♪多分ここで

   サヨナラを言われるのね

   胸の奥で

   潮騒が暴れる

 

予想はしていたけれど

いざ その時が近づく

恐れていた あの言葉を聞く時が

    

♪神様は あてにならない

    風向きさえ 変えられない

    目の前の くちびるが

    ピリオドの言葉 告げたの

 

何度も お願いした神様は

結局主人公の願いを叶えてはくれず

彼から別れの言葉が出てしまいます。

 

♪引き留めてもムダなのね

    夢を追いかけるのね

    隣にいたけど 違う星

    見つめていたの

 

どうやら彼には叶えたい夢があるようです。

主人公は直前まで気付かなかったようです。

それほど楽しい日々だったんですね。

 

♪砂に埋もれたパラソル

    静けさを見せつける

    あんなに はしゃいだ

    夏の日は

    もう遠いのね

 

砂に埋もれて もう誰からも

広げられる事のないビーチパラソルのように

楽しくはしゃいだ日々も

これから1人で過ごさなければならない日常に

埋もれて行ってしまう事を

暗示しているかのようです。

 

♪ごめん なんて

    切ない瞳はやめて

    握手なんて

    今は出来ないから

 

明るく笑顔でなんていられませんよね。

あんなに楽しかった時間がもう来なくなっちゃうんですから。

 

♪幸せなんかに ならないで

    すぐに誰か 見つけないで

    夕暮れが さみしくて

    悔やんだりしてね あなたも

 

別れを受け入れる事にした

主人公ですが

主人公には確実に寂しい冬が待っている訳ですから

素直に彼の幸せを願い続けられる訳はありません。


せめて彼にも寂しい冬を過ごしてもらって

主人公と別れてしまった事を後悔したりして欲しいってのは、ごく自然な思いですよね。

 

♪神様は あてにならない

    ちっとも 助けてくれない

    泣き顔の瞬間に

    自分で背中を向けたの

 

そうは言っても

泣いてくしゃくしゃの顔では

別れたくはありませんよね


♪幸せなんかに ならないで

    私の涙とまるまで

    春風に出会う頃

    思い出にするわ

    あなたを


寒い冬が過ぎて

涙も流し尽くして

暖かな春風が吹く頃には

ようやく思い出として

振り返る事が

出来るのかも…

 

別れというシチュエーションに出くわした時の

すんごく正直な気持ちを歌っていると思います。


やはり南野さん自身が18歳で歌手デビューしてますから、同時期の10代半ばの他のアイドルさんに比べると歌の世界が若干高めな年齢の設定になってますよね。

 

神様がいない月と言えば神無月で10月の事だと思いますが、このアルバムの発売が11月なので、主人公からしたら「先月ね…」と言った感じのお話として描かれているのかなと思います。


まぁ神無月は神様はみんな出雲に行っちゃってて

お留守ですから いくら主人公がお祈りしても届かなかったんでしょうかね。


 

 

最後まで読んで頂きありがとうございました!