まいど~![カエル](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/167.png)
![さくらんぼ](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/247.png)
![カエル](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/167.png)
![さくらんぼ](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/247.png)
生きもの大好き
絵本講師の
![ドキドキ](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/031.gif)
くがやよいです。
先日の記事の続きです。→素敵なのりもの絵本に出会った記事
この日、新しい扉を開いてくれたもう一冊とはこの絵本です。
リンドグレーン/さく
ヴィーグランド/え
やまむろしずか/やく
・・・なんてきれいな表紙!
ロッタちゃんの、このドヤ顔!(笑)
薄いブルーグリーンの瞳もすてき![キラキラ](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/088.png)
![キラキラ](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/088.png)
緑の帽子、赤い服、青い靴下、白い靴、、、なんてお洒落。
荷台には薄汚れたピンクのぶたのバムセも!(笑)
そして、桜?ハナミズキの木かな?
舞い散る花びらが
自転車に乗れるようになったロッタちゃんを
祝福しているようです。(お誕生日の話なのです)
スウェーデンの作家、アストリッド・リンドグレーン(1907-2002)
・・・・この人の書く女の子は強い。そして逞しいなぁ!
リンドグレーンさんの 子どもに対する思いが
この表紙に現れてるような気がします。
【内容は…】
末っ子のロッタちゃんは、何でも兄さんや姉さんと同じでないと気に入らない。
そして自分も同じようにできると思っている節がある。
自転車に乗っている兄さんや姉さんがうらやましくて、
5歳の誕生日のプレゼントに、「まだ早い。三輪車に乗っておきなさい」と
自転車がもらえないことを悲しく思うどころか、ある計画を立てます。
「あたいの たんじょうびに、もし ほんとうの じてんしゃが もらえなかったら、
あたい、一だい、かっぱらうつもりよー ひみつでね!」
・・・かっぱらう??
ひっさびさに聞いた!この言葉![ゲラゲラ](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/077.png)
![ビックリマーク](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/039.gif)
![ゲラゲラ](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/077.png)
![ビックリマーク](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/039.gif)
おひるねのあと、ロッタは ひとっぱしり
ベルイおばさんが おひるねを しているかどうか、ようすを みに いきました。
ひとっぱしり!(笑)
自転車かっぱらいの下見に行ったのに、おばさんは
ロッタちゃんに腕輪をプレゼントしてくれます。
それを腕にはめたロッタちゃんの
嬉しそうな表情といったら・・・
(自転車かっぱらいを企んでいるというのに。(笑)
その後、ロッタちゃんは、いろいろなことをしでかしますが、
ベルイおばさんはじめ、
周りの大人たちの接し方がとても素敵です。
威圧的ではなく、怒鳴らず、暴力も振るわない。
お話の面白さと、
全編を通して あちこちに咲いている
桜のような花や 花びらが印象的で、
北欧の文化が伝わってくる素晴らしい絵に
見入ってしまいました。
裏表紙。ひっくり返った自転車の前で
肘をさすっているロッタちゃんの
何とも言えない表情・・・(笑)
ぜひ、読んでみてくださいね!
![自転車](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/382.png)
この絵本を読んだ翌日。
神戸で開催中のリンドグレーンさんの
「長くつ下のピッピの世界展」に行きました。
このスウェーデンの作家さんと作品のことを
もっともっと知りたい!と思いました。
(ゆかにおりてはいけません の図!(笑)↑
ロッタちゃんの絵を描かれた
ヴィーグランドさんの原画や
挿絵を描かれた画家さんたちの原画も
見ることができました。
リンドグレーンさんは、スウェーデンで
子どもへの暴力や体罰を禁止する法律を
作ることにも尽力されたそうです。
リンドグレーンさんは19歳で妊娠し、未婚のまま
生まれた子を里子に出して一人で働きに出ます。
やがて引き取ることができたのですが、
強く逞しく生きる女の子のお話の根源は、ここにあるのかもしれません。
やがて、リンドグレーンさんは病気で寝ていた娘のカーリンのために、
「長くつ下のピッピ」のお話を紡ぎだします。
リンドグレーンさんは、このピッピのように
常識にとらわれることなく、権力に屈せず、
正しいと思うことをユーモアを持って貫き通した女性でした。
(スウェーデンの紙幣にもなったんですよ!
一番使われる20クローナ札に
微笑むリンドグレーンさんの肖像画が載っています。
どれだけ国民に愛されていたかが分かるエピソードです)
家にあるリンドグレーンさんの作品を出してきました。
『ぺーテルとペトラ』
クリスティーナ・ディーグマン/絵、大塚勇三/訳 岩波書店
『エーミルと小さなイーダ』
ビヨーン・べリイ/絵、さんぺいけいこ/訳 岩波書店
『山賊のむすめローニャ』
大塚勇三/訳
挿絵は、イロン・ヴィーグランドさん!
岩波少年文庫のこの本は、確か、
小学生だった娘に
オットがプレゼントしてくれた本。
作者を意識していなかったけど、
どの作品も、すっごく面白い!
知らないうちに、リンドグレーンさんの物語に
触れていたんやなー。
子ども時代にエストニアからスウェーデンへと亡命した
リンドグレーンさんとの名コンビで知られる
画家・ヴィークランドさんの自伝的作品。
『ながいながい旅 エストニアからのがれた少女』
イロン・ヴィークランド/絵
ローセ・ラーゲルクランツ/文
石井登志子/訳
岩波書店
この絵本も読みたい!(今、図書館で予約中)
最後に、展示の中で、特に印象的だったので
メモってきたリンドグレーンさんの言葉を紹介します。
「本を手にした子どもはひとり、魂の秘密の空間に、
自分だけの絵を描きます。
そうした絵は、何ものにも勝るものです。
人間には、このような絵が必要です。
子どもたちの想像力が絵を描けなくなる日は、
人類が貧しくなる日です。
世界で起きたあらゆる偉大なできごとは、
初めは誰かの想像の中に生まれました。
明日の世界がどんなふうになっているか、
その大部分は、
今まさに読むことを学んでいる人たちの
想像力の大きさにかかっています。
だからこそ、子どもたちには本が必要なのです」
アストリッド・ リンドグレーン
・・・・ああ、貪るように、読みたい!!