まいど~カエル桜ちょうちょ

生きもの大好きドキドキ絵本講師の

くがやよいです。

 

 

 

昨日、風文庫さんで見つけた一冊。

 

 

 

 

『珪藻美術館 ちいさな・ちいさな・ガラスの世界』

奥  修/ 文・写真

福音館書店 月刊たくさんのふしぎ2019年6月号

 

 

 

 

 

(さー、ここから変態ワールドが始まりまっせ~)

 

 

 

なんだこの、美しくてふしぎな世界!

 

 

 

表紙をめくると一番最初に現れたのは、

機能美あふれる顕微鏡。(←この辺 もう変態。)

 

 

でた、ミクロの世界!キラキラ

 

 

レトロな顕微鏡は120年以上も前に

ドイツの光学機器メーカーでつくられたもので

今も使用できるのだそう。

 

 

当時の顕微鏡は、

珪藻プレパラートのメガネケイソウの

網目が見えるかどうかで

顕微鏡の高倍率対物レンズの

性能を判定していたそうで、、、

 

 

顕微鏡、微生物、

スライドガラスにプレパラート……ワードが刺さることラブ

 

 

今年も1学期に仕事で準備するやつ!

 

5年生理科でやる オモロイやつ!

 

 

っと興奮を抑えつつ、読み進みます。

(そんなワード刺さる人おらんやろ。)

 

 

 

珪藻は、植物プランクトン。

れっきとした生きものです。

0.1ミリにも満たない小さな小さな生きものの

死骸の殻(ガラス)の部分が

分解されずに数千万年も残るのだそうです。

 

 

(今、はやりの珪藻土は、

珪藻の殻が化石になって集まった土です。

珪藻土マットをお使いの方は、足元に植物プランクトンの死骸を

ふみふみしていらっしゃるというわけです。)

 

 

 

珪藻は、藻の仲間なので、

自然の中、水のあるところで見つかります。

 

川、水たまり、

魚の消化管の中や、海苔の表面

水道水の中にもほんの少し。

 

 

それらを採取して、きれいに洗い、

顕微鏡で見ながら、並べてアート作品を作る。

それが著者の奥修(おさむ)さんのお仕事で、

珪藻アーティストは

世界に数人しかいないそうです。

 

 

・・・でしょうね。

 

 

 

というのも、風が吹くと、

微小な珪藻(ガラス)は舞ってしまうので、

真夏も真冬もエアコン使えず、

咳やくしゃみもできず、

埃は一切シャットアウトビックリマーク

 

 

靴下を履くと 埃が舞い上がる、

長袖の下着に袖を通しても 

埃が舞い上がり、

 

かゆい所をかくと

剥がれ落ちた皮膚の細かい破片が

体温で舞い上がり

その後 数時間かけて降ってくるので

作業ができないのだそうです。

 

 

 

 

炒めものをすると、油の煙が発生して、

油の粒が家中を漂って

作業中にプレパラートの上に落ちてくるのでダメビックリマーク

 

甘いものを食べるのも、

指先がわずかに震えるようになるのでダメビックリマーク

 

 

めちゃめちゃストイックやん。。。。アセアセ

 

 

 

そんな忍耐を重ねて 珪藻アート作品を作るのだそうです。

 

 

針の先でも大きすぎて扱うことができない

小さな小さな珪藻を並べるには

なんと、

 

適度な弾力があり、

先が細くなっている、

まつげとまゆげの毛先が最適なのだそう。

 

 

 

は~~~、よく見つけたよなぁ!

 

 

 

シャーペンの先にステンレス線を入れて

きれいに脂抜きしたまつ毛を接着した

自作の道具を使って

顕微鏡をのぞきながら

スーパーストイックな環境で作成された珪藻アート作品は、

 

 

不思議な美しさに満ちた

ちいさな ちいさな ガラスの世界。

 

 

 

それにしても、よく珪藻で、アート作品を作ろうって思ったよなぁ・・・

 

 

 

っていう疑問に対する答えは

奥修さんの子どもの頃の経験にありました。

 

 

幼い頃、よく海に連れて行ってもらって

水辺のいろんな生きものを採取して、

楽しくて仕方なかったこと。

 

 

小学生の頃は家の前の川で

魚とりや釣りに夢中になったこと。

 

 

星が好きで、プレゼントされた望遠鏡で

天体観測に夢中になったこと。

 

 

花火が大好きで、花火大会があると

いつも見に行っていたこと。

花火の本まで買って、勉強したこと。

 

 

大学では海洋化学系の研究を続けて

化学処理の方法や

顕微鏡のことを学び、珪藻と出会ったこと。

 

 

 

 

人生の経験はつながっている。。。

 

 

 

 

奥さんが作った珪藻アートは

まるで花火や星空みたいに美しくて

珪藻の採取は、幼少期の遊びと変わらない。

 

大学や職場で勉強した

化学や顕微鏡技術も役に立っている。

 

 

顕微鏡で見る花火や星空を作っているかのようです。

と奥さん。

 

 

皆さんも、様々な体験に夢中になったことがあると思います。

(あります、田んぼのカエルとり。夏の出稼ぎバイト。夜の生きもの探し。)

 

 

ぜひ色々な経験を積み重ねていただき、

将来、自分は何をしてきたのか

振り返ってみてください。

(映像の仕事、子育て、PTAやいろんなバイト、

絵本を子どもたちと読んできたこと、理科支援、、、)

 

 

きっとその先には、あなたにしかできない

素敵な仕事があるはずです。

 

 

 

 

・・・・・これかなぁ。私も見つけてしまった。

 

 

これから先、また新しく見つかるかもしれんけど。

 

 

 

うん、

楽しかったことも、大変だったことも、 

経験はぜんぶ つながってる気がする。

 

 

 

 

 

(なげー記事だなー。読んでくださりありがとうございます)