まいど~
生きもの大好き絵本講師の くがやよいです
初めて出会った、クリスマスの写真絵本!
斬新で、とてもきれいな絵本です。
『サンタクロースのおてつだい』
ロリ・エベルト/文
ベール・ブライハーゲン/写真
なかがわちひろ/訳
サンタさんのお手伝いをしたいと思ってる子って
たくさんいるんと違うかなぁ~
それとも、夢を見ながらプレゼントを待ってる方がいいかな?
クリスマスは、ファンタジーを目いっぱい楽しめる日
今月初め、絵本講師の先輩宅の勉強会【空とび猫】の
クリスマス絵本の講座に参加しました。
まず、クリスマス絵本の数に、びっくり!!!
リストには、クリスマス絵本が100冊!
いつも生きもの(実物が見られないときは絵本)の
おしりばっかり追いかけているので
こういう勉強会はとっても貴重
この日、先輩の絵本講座でいろんなことを知ることができました。
以下、ざっくりまとめです。
クリスマスとは?
12月25日だけがクリスマスじゃありません。
12月25日は、フィンランドでは光が生まれる日。
クリスマスを祝う行事は、12日間続きます。
その12日とは、三人の博士(三賢者。黒人、白人、黄色人種)が
生まれたイエス・キリストのところに着くまでの日数。
この絵本には、子どもたちの劇を通してそのことが分かりやすく書かれています。
『クリスマスおめでとう』トミー・デ・パオラ/絵 聖文舎
サンタクロースは何者?
もともとは、司祭の聖ニクラウス(ニコラウス)が
3人の貧しい娘の嫁入りのための持参金を
こっそりと、服、靴、靴下の中に入れたことが始まりと言われます。
そして、白いひげを生やした小太りの男が
「いい子にはプレゼントを、悪い子はムチでたたく」
という地元のお祭りのいいところだけが残り、
この二つが合わさり、今のサンタクロースになったそうです。
ヨーロッパとアメリカのサンタの違い
アメリカではサンタクロースは赤の衣装を着ています。
実はこれ、コカ・コーラ社のCMの衣裳として作られ、
これによりサンタ=赤、というイメージが定着したのだそう!
ヨーロッパのサンタクロースは小人さんで、
『しずかなしずかなクリスマス・イブのひみつ』の中では白いナイトガウン、
『クリスマスのまえのばん』の中では黒いガウンを着ています。
描く絵によって、画家その人のルーツが
アメリカ系かヨーロッパ系かが分かるそうです。
『しずかなしずかなクリスマス・イヴのひみつ』
クレメント・クラーク・ムーア/詩
アンジェラ・バレット/絵
石井睦美/訳
BL出版
余談ですが、この絵本に出てくるおとうさん・・・
超~~イケメン!(先輩 談)
変なパジャマ着てても、それをしのぐイケメンぶり!!(なぜ太字・・・。)
『クリスマスのまえのばん』
クレメント・C・ムーア/ぶん、 ウィリアム・W・デンスロウ/え
わたなべしげお/やく 福音館書店
このサンタさんは、黒いガウン着てますねー。
そして、小人さんっぽい!
クレメント・クラーク・ムーアの詩
サンタクロースをアメリカに定着させたのは、
クレメント・クラーク・ムーアの詩
『The Night Before Christmas』(クリスマスのまえのよる)。
小学校のALT(外国語)の先生が、
「アメリカの子どもはその詩を暗唱できるんだよ」と
自分もスラスラと言えるぐらい有名なのだそう!
この詩のおかげで、サンタクロースはアメリカで広く知られるようになりました。
『クリスマスのまえのよる』
クレメント・C・ムーア/詩、ロジャー・デュボアザン/絵、こみやゆう/訳
主婦の友社
ムーアの詩には、お父さんの目を通して
サンタクロースのことが書かれています。
子どもに語りかけるような文章が、とてもいいなぁと思いました。
なぜ、トナカイがそりを引くの?
北欧ではトナカイがそりを引くのは珍しいことではありません。
その役目はアメリカでは馬ですが、これもムーアの詩からです。
8頭のトナカイには、かっこいい名前までついています。
クリスマスツリーのはじまりは?
クリスマスツリーは、ドイツで始まったそう。
ドイツの冬は長く、灰色の気候の中で
緑を保つモミの木の生命力が欲しくて、家の中に取り入れたそうです。
モミの木のてっぺんにつける星は、イエス・キリストが生まれたときに出ていたあの星です。
なぜサンタは煙突から出入りするの?
ヨーロッパでは、煙突は「この世とあの世をつなぐもの」。
(日本の昔話では、川が、彼岸と此岸の境目です)
幸せを持ってくる神様が入ってくる場所なのだそうです。
それぞれの国(文化)のクリスマス
それぞれの国の人たちが大切にしているものがありますが
日本は、都合よく、
それらをぜーんぶ取り入れています。
プレゼントを一人一人に贈る国(商業主義で大人の都合が優先される国)、
一人一人に贈り物はないけれど、
みんなでピニャータ(くすだまのようなもの)を割って楽しみ、
中から出てくるお菓子が子どもたちへのプレゼントになるなど
お祭りとして楽しむ国(メキシコ)、
いろいろな国の文化がクリスマスに表れます。
そして、世界では
プレゼントをもらえない子どもの方が圧倒的に多いです。
アストリッド=リンドグレーンの『馬小屋のクリスマス』には、
マリアとヨセフが普通の一人の人間として描かれています。
イエスも神の御子という感じではないです。
アストリッド=リンドグレーンのほかに、
バーバラ・クーニー、
マーガレット・ワイズ・ブラウンの絵本も紹介してくださいました。
エジプトの壁画のような絵の本。
『クリスマスのおはなし』
ジェーン・レイ/絵と文、奥泉光/訳 徳間書店
どんどん想像の世界を広げていく はろるど、かわいいです^^
『はろるどのクリスマス』
クロケット・ジョンソン/作、小宮 由/訳 文化出版局
『雪の写真家ベントレー』の作者、メアリー・アゼアリアンの版画絵本。
『ヘレンのクリスマス』
ナタリー・キンジー・ワーノック/文、メアリー・アゼアリアン/絵 千葉茂樹/訳 BL出版
美しいクリスマス絵本!(藤城さんの切り絵に似ているかも)
『クリスマス物語』
ヤン=ビアンコフスキー/絵、小畑 進/訳 講談社
サンタさんの家の断面図が楽しいです。子どもはそういう絵、大好きと思う!
『ババールとサンタクロース』
ジャン・ド・ブリュノフ/さく、やがわすみこ/やく 評論社
ちなみに、
私が一番好きなクリスマスに関係する絵本は、、、これです!
宗教色は一切ありません~(笑)