まいど~イチョウ

絵本講師の くが やよいですニコ

 

 

 

毎年、山の木々が赤や黄色に色づくと

思い出す童話があります。

 

『おとうとねずみ チロのはなし』

森山 京/作   門田律子/絵 

講談社

 

 

 

 

先日、1,2,3年生たちと読んだおはなしで、

一年生の国語の教科書(東京書籍)

この中の、『しましま』というお話が

載っています。

 

 

イチョウ

 

 

 

次男が小学一年生だったときの担任の先生は

新任の若い男の先生でした。

 

 

私はPTAの委員をしていて、

用事で学校へ行くと

ちょうど国語の授業中だった

次男のクラスの子どもたちが

中庭へ大移動していました。

 

 

私が挨拶すると、先生、

 

 

「あっ、くがさん!

これから、たんぽぽ見に行くんです。」

 

 

 

 

 

 

国語の教科書に載ってる『たんぽぽ』・・・

先生は実際に咲いている〝たんぽぽ〟を

子どもたちと見よう、と思ったそうです。

 

 

 

またある時、廊下で

子どもたちの大移動とすれ違って、

 

 

「あっ、くがさん!

今から屋上に行くんですけど・・・

いっしょに行きますか?」

 

 

 

そんなおもしろそうなところ・・・

 

行くに決まってるやん爆  笑ビックリマーク

 

 

 

 

子どもたちが通う学校は、山の学校で

屋上に出ると 

周りの山々が赤や黄色に色づいて

とてもきれいでした。

 

 

 

 

そして、そこで国語の授業が始まったのです。

 

 

 

 

「みんな、あの山の向こうに

みんなのおばあちゃんがいると思って

大きな声で呼んでごらん。」

 

 

イチョウ

 

 

 

 

『おとうとねずみチロ』のお話は・・・・

 

 

ある日、三びきのねずみのきょうだいのところへ

おばあちゃんから手紙が届きました。

 

「あたらしい けいとで、

おまえたちの チョッキを あんでいます。

けいとの いろは、 あおと あかです。

もうすぐ あみあがります。

たのしみに まって いて ください。」

 

三びきは大喜び。

 

「ぼくのは、あおだよ。」と兄さんねずみ。

「わたしのは、あかよ。」と姉さんねずみ。

「チロのは、ないよ。」

と兄さんねずみが弟のチロにいじわるを言いました。

 

おばあちゃんは一番小さいチロのことを

忘れてしまったのかもしれない、と心配になったチロは

外へ飛び出し、丘の上にどんどん走って行きます。

 

チロはまだ字がかけないので、

手紙で頼むこともできません。

 

丘のてっぺんに立ったチロは、

谷を挟んだ高い山の向こうにいる

おばあちゃんの家に向かって

「おばあちゃーん」と叫ぶと、声がだんだん遠くなっていきます。

 

「ぼくのこえが とんでった。

おばあちゃんちへ とんでった!」

 

チロは大喜びで、前よりも声を張り上げて言いました。

 

「ぼくは、チロだよー。」

 

「ぼくにもチョッキ、あんでねー。」

 

 

そして数日後に届いた小包みの中に

入っていたのは・・・・

 

 

青文字は本文からの引用です)

 

イチョウ

 

 

「おばあちゃ――ん!」

 

「ぼくは、チロだよーーー」

 

「ぼくにもチョッキ、あんでねーーー」

 

 

 

 

35人のチロたちの元気な呼び声が

美しく色づいた山々に響いていました。

 

 

 

 

M岡先生、今もどこかの小学校で

そんな授業をされているのかな。。。ほっこり

 

 

 

 

 

 

 

一年生だった次男の音読と、

先生の授業を一緒に思い出す

そんな おはなしです。

 

 

 

『おとうとねずみチロ』のお話は他にもあります。

 

 

どれもほんわかとあたたかい気持ちになれる

愛おしくてたまらないおすすめの童話です^^

 

 

 

『おとうとねずみチロのはなし』

 『おとうとねずみチロはげんき』 

『おとうとねずみチロとあそぼ』

いずれも 森山 京/作、 門田 律子/絵  偕成社