京急久里浜線の終点、三崎口駅からバスに乗り継いで数分、約1.5キロで引橋交差点に到着する。
ここから少し歩けば、貴重な自然が残された小網代の森だ。
国道134号は、三浦半島の背骨ともいうべき、標高の高い中央部を走っていて、森へはぐっと下っていく道になる。
急に周囲を木々に取り囲まれ、別世界に迷い込んだような趣だ。
このあたりは湿地になっていて、整備された散歩道沿いには小川が流れる。
最近はあまり見かけないシダ類の植物も群生している。
そのうち視界が開け、青空の下を散策することになる。
訪問は初冬だったので、あまり動いているものは見えなかったが、多くの昆虫も生息しているらしい。
この地は、三崎口駅から油壷方面への中間地に位置していて、京急久里浜線の油壷延伸ルート上にあった。
しかし、残された貴重な自然を保全しようという声が大きくなり、京急は路線延長を断念、今では森の保全を応援する立場をとっている。
確かに、この森を破壊したら、住民、県民から一生恨まれそうだ。
気持ちのよい散歩道を30分ほど歩くと、海が見えてきた。
三浦半島西側、相模湾に面した小網代湾だ。
小さいけれど、干潟になっている。
ここには、アカテガニというカニがいると聞いた。