中村俊輔選手が引退を発表した。
選手権に出場する、桐光学園の10番がマリノスに入団すると聞き、おれは試合を見に行った。
噂どおり、前線を操る指令塔的役割をこなし、そして無双のフリーキック、わくわくした。
背番号を25から10に代え、いよいよプロでの快進撃が始まった。
しかし、クラブとして栄冠を手に入れる直前に、彼は海外移籍。
海外で伝説的な活躍を繰り広げて、マリノスに帰ってきた。
彼自身は大いに能力を発揮してくれたが、その頃のマリノスは、チームのマネージメントがうまくいっているとは言い難い状況にあった。
彼がいるのに、攻撃が機能不全になるという信じられない試合が続いた。
しかし2013年、シンプルなスタイルで勝利を重ねたマリノスは、栄冠へあと一歩と迫った。
同じベテランのマルキーニョス、ドゥトラ両選手と、優勝を誓った彼も最後まで奮闘した。
だが、リーグ優勝には届かなかった。
直後の天皇杯を獲り、ACL出場を果たしたのがせめてもだった。
その後、クラブとの方向性の違いもあり、マリノスは彼と別れることとなった。
一度もシャーレを掲げる経験をしてもらえず、申し訳なかったとも思う。
長い間おつかれさまでした。
しかし、フットボールは続く。