アジフライを食って2か月経ってしまったが、
杉田散歩を再開しよう。
新杉田駅は、
根岸線とシーサイドラインの接続駅になっている。
駅二階から直結する歩道橋を利用する客が多く、
駅前は意外にそっけない。
反対側、東口は、埋め立てで誕生した工場街だ。
こちら側は広場もなく、いきなり首都高の高架がそびえる。
階段を上がる、とシーサイドラインの改札口に出る。
マリノスの応援自販機で、なにか買っておこう。
新杉田の名前が示すとおり、この駅は、京急線より後、
根岸線の洋光台延伸に伴う昭和45年の開業で、
京急線の杉田駅とは、杉田商店街を挟んで
400メートルほど離れている。
しかし、根岸線の延伸計画時に、総合駅を作る別案があった。
現新杉田駅より手前で右(西)へと方向を変え、
現杉田駅の約百メートル南側で京急線と交差、
ここに総合駅を作るというものだ。
しかし、実現には総合駅付近の再開発など、
住民の協力が必要となる。
事情は判らないが、総合駅は実現せず、
計画通りの新杉田駅ルートで建設されたわけだ。
その結果、乗り換え客も増えて、
杉田商店街は栄えているのだが、
乗り換え客自身は当然、不便を強いられ続けている。
この国道16号線には、
昭和42年まで横浜市電が走っていた。
このあたりに聖天橋電停、
その先に終点杉田電停があった。
根岸線高架と交差するあたりらしい。
そして、この地には昭和21年から昭和25年まで、
杉田劇場という、大衆演劇の劇場があった。
高架橋の橋脚付近にある案内板。
この劇場には、昭和21年の3月から4月にかけて、
あの美空ひばりが出演していた。
もちろん少女時代だ。
その名は、平成17年に開場した、
磯子区民文化センターに引き継がれた。
16号線沿いには、昔ながらの銭湯が健在だ。
反対側には、角打ちの酒屋もあるし、
ひとっ風呂浴びて一杯とか、なかなか粋じゃないか。
それでは、この先、
杉田商店街を通って、京急線杉田駅方面に進んでみよう。