こんにちは、トロント生活サポーター BYSPIC です。
どれだけ注意して生活していても、予期せぬ事故に巻き込まれてしまう可能性は必ずあります。特に海外で事故に遭った場合、どのように自分の権利を主張すればよいのか、不安に感じる方も多いのではないでしょうか。 今回は、トロントで交通事故が発生した際に落ち着いて対応するためのポイントをご紹介します。
現地の緊急連絡先
北米を舞台にした映画などで見たことがあるかもしれませんが、緊急時の連絡先は「911」です。アメリカとカナダでは共通してこの番号が使われており、緊急時に電話をかけることで警察・消防・救急のサービスがすぐに対応してくれます。
また、日本国外で事故やトラブルに遭った場合には、日本の在外公館の支援を受けることも可能です。トロントにお住まいの方は、以下の連絡先を控えておくと安心です。
<在トロント日本国総領事館>
電話番号: (1) 416-363-7038
事故処理の流れ
日本では、交通事故に遭った場合、警察と保険会社に連絡すればほとんど自動的に処理が進めてくれるのが一般的です。しかし、カナダでは処理の流れや関係機関が日本と異なります。
カナダでは、警察に報告すべき事故と「交通事故報告センター(Collision Reporting Centre: CRC)」に報告するべき事故とに分かれています。
以下のようなケースでは、警察への通報が必要です。
● 被害額が2,000ドル以上と見込まれる場合
● 人身事故(軽傷・重傷を問わず)
● 飲酒運転や薬物使用が疑われる場合
● 公共物(街灯、信号など)に損害が発生した場合
それ以外の軽微な事故であれば、最寄りのCRCに報告することで問題ありません。
歩行中に事故に遭った場合
歩行中に交通事故に遭った場合、まずは安全な場所へ避難し、すぐに医療機関の診察を受けることが最優先です。事故直後はアドレナリンが分泌されるため、実際のケガの重症度に気づきにくいことがあります。早めの対応が、後の回復にも大きく影響します。
緊急時は迷わず911に連絡しましょう。警察だけでなく救急医療サービスも対応してくれます。
応急処置を受けた後は、事故現場の情報をできるだけ収集しましょう。事故発生場所、加害車両のナンバープレート、車の特徴、運転者の情報などが必要です。また、目撃者がいた場合は、連絡先を聞いておくと万が一の時に証言を得ることができます。
その後の対応については、必要に応じて法的措置を検討することなどがあります。
運転中に事故に遭った場合
事故後の対応は基本的に冷静かつ迅速に進めることが大切です。まずは車を安全な場所に移動させた上で、以下の対応を行ってください。
● 現場の状況を写真や動画で記録する
● 相手の運転者と連絡先・保険情報を交換する
● 自身や同乗者の負傷の有無を確認する
注意点として、事故直後に感情的な口論に発展すると、後に不利益が生じる可能性もあるため、冷静さを保つことが第一です。
また、相手が情報の提供を拒んだ場合、これは違法行為にあたります。その場合は無理に交渉しようとせず、すぐに警察に通報してください。相手には罰金や免許停止、場合によっては拘禁刑が科されることもあります。
今回は、トロントで交通事故に遭った際の対応方法についてご紹介しました。万が一のときのために備えることは大切ですが、皆さまがこのような事態に巻き込まれることなく、安全で快適な毎日を送れることを心より願っております。BYSPICでは、今後も皆さまのトロント生活に役立つ情報をお届けしてまいります。





