8/11 8月の渡韓 筏橋編② 大河ドラマ「太白山脈」の舞台となった日本式建物 宝城旅館

8月の渡韓（8/10～14 釜山・筏橋・光州・務安・大邱）レポ

こちらの記事↓のつづきです。

8/11 8月の渡韓 筏橋編① 肥沃な干潟で収穫された美味しい灰貝定食を堪能

小さな漁村に過ぎなかった筏橋(ﾎﾟﾙｷﾞｮ）は、日本統治時代に穀倉地帯である全羅南道（ﾁｮｯﾙﾗﾅﾑﾄﾞ）の内陸部で収穫された米を収奪する目的で、日本人により開発されました。

汝自湾(ﾖｼﾞｬﾏﾝ）には満ち潮に合わせ日本の貿易船が多数行き来し、水路として重要な役割を果たすとともに、汽車で木浦（ﾓｯﾎﾟ）、麗水（ﾖｽ）そして順天（ｽﾝﾁｮﾝ）を結ぶ邑でもありました。働き口を求めて、大勢の朝鮮人が押し寄せてきたと言います。居住する日本人も多かったため、現在でも日本式建物が残されています。

筏橋（ﾎﾟﾙｷﾞｮ）駅舎を背に斜め左方向へ伸びる通りへ。

看板で隠れてわかりにくいのですが、この通りには日本式建物が多く並んでいます。

その中で特に目を惹くのが、こちらの一部2階建ての建物。

趙廷来(ﾁｮﾝ・ｼﾞｮﾝﾈ）の大河小説「太白山脈（ﾃﾍﾞｸｻﾝﾐｬｸ）」の中で「南道旅館（남도여관）」として登場した宝城旅館（보성여관･ﾎﾟｿﾝﾖｸﾞｧﾝ）です。

こちらも7月に開催されたハリアナコリア（→★）で韓国旅行研究家のトム・ハングルさんが紹介してくださいました。

日本統治時代である1935年8月に上棟。

板壁にトタン屋根という典型的な日本式建物で、2004年に登録文化財第132号に指定された後復元され、2012年6月に旅館＆カフェとして開館。

観覧料（千ｳｫﾝ）を支払えば内部を見学できます。

宿泊者がいらしたので、室内は見学不可でした。

中庭もかなり広いですね。

レンガ造りの煙突が印象的です。当時はどんな用途で使われていたのでしょうか。

茶色の板塀の部分は2階建て。

階段を上がると

2階には畳部屋がありました。こちらはレンタルスペースとして利用されています。

展示スペースに、以前の姿の写真がありました。シブい！

こちらはリモデル工事中の写真。

趙廷来(ﾁｮﾝ・ｼﾞｮﾝﾈ）の執筆風景の再現も。

彼はこの旅館に滞在しながら「太白山脈」を執筆したのでしょうか？

観覧料に＋3千ｳｫﾝ払えば、入口右手のカフェでお茶がいただけます。

アメリカーノ、エスプレッソ、緑茶、黄茶、菊花茶から選べます。

黄茶（황차･ﾌｧﾝﾁｬ）とポン煎餅をいただきながら、しばしまったり。

宝城旅館（보성여관･ﾎﾟｿﾝﾖｸﾞｧﾝ）
住所　全羅南道宝城郡筏橋邑筏橋里640-2（전라남도 보성군 벌교읍 벌교리 640-2）
道路名住所　全羅南道宝城郡筏橋邑太白山脈キル19（전라남도 보성군 벌교읍 태백산맥길 19）
電話番号　061-858-7528

ホームページ　→　　★

観覧時間 10～17時
毎週月曜休館
観覧料 大人千ｳｫﾝ/観覧＋ドリンク 大人4千ｳｫﾝ
宿泊料 1泊2人基準 8万ｳｫﾝ～

詳細はこちら　→　★

KONEST地図

宝城旅館の建つ通りにある日本式建物たちは、美しくリノベーションされ過ぎている感が否めませんが、日本統治時代に日本人がここに住んでいたこと知ることができる貴重な史料と言えます。

赤い屋根の建物は1919年に建てられた筏橋（ﾎﾟﾙｷﾞｮ）金融組合。

ルネッサンス様式を取り入れ、赤煉瓦と白色の壁のコントラストが見事です。

2005年12月9日登録文化財第226号に指定。「太白山脈」にも登場しているそうです。

旧 筏橋（ﾎﾟﾙｷﾞｮ）金融組合（구 벌교금융조합）
KONEST地図

ノスタルジックな街並みが続きます。

あまりの暑さに倒れそうになりながらも橋を渡り、最後の見学地へ。

「太白山脈」に品格があり良心的な大地主キム・サヨンの住まいとして登場したというキム･ボムの家。

キムボムの家（김범우의집）

KONEST地図

多くの人々が移り住み活気のあった時代とは違い、穏やかでのんびりとした時間を過ごせる筏橋（ﾎﾟﾙｷﾞｮ）を後にして、光州（ｸｧﾝｼﾞｭ）へ移動しました。

筏橋（ﾎﾟﾙｷﾞｮ）→光州（ｸｧﾝｼﾞｭ）総合ターミナル行きバス時刻表（2016-8-11現在）

所要時間 1時間30分

料金　大人8,800ｳｫﾝ

大邱の情報は↓こちら↓をクリック
　　　　　　　

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2016年8月より「より旅Korea」公認ライターとなりました