エーデルワイスファンド、といっても最近、日本人オフショア投資家の中で有名なアレではありません。今日のエーデルワイスは(認知している人口では圧倒的多いという意味で)もっと有名、でこちらはバリバリの上場企業です。Edelweiss Financial Services Limitedはムンバイに本社を置き、NSEつまりインド国立株式市場上場の金融機関でファンド運用だけでなく、保険業なども地元向けに営んでいます。これで、察しの良い読者の方ならおわかりでしょう。いくら私が投資したくても、Resident Indian Individuals, singly or jointly only、つまり地元向けでインド国内居住者でないと投資ができないので、それで題名では夢見るファンドとなっているのです。

しかもファンドの建値は全てインドルピー(INR)建てですから、ガイジンには通貨保有に関する規制もあります。夢が叶うまでは2つの難関を乗り越えなければなりません。このブログの記事になるまえに、投資対象とはならないものは全てボツとしており、その観点ではこのファンドもボツにするべきなのかもしれません。が、手続的に購入できないだけであって、購入したいと思うマトモなファンドはたまに記事にすべきという考え方から記事にしておきます。もっとも毎月のパフォーマンスを追いかけたりはしませんので、ご容赦の程。

運用しているファンドは株式、債券などひと通り揃っていますが、なかでもひときわ目を引くのがEDELWEISS DIVERSIFIED GROWTH EQUITY TOP 100 (E.D.G.E TOP 100) FUNDとEDELWEISS ABSOLUTE RETURN FUND ( Edelweiss ARF)です。目を引くのはそれぞれ年間4.58%、3.52%というパフォーマンスではく、ズバリ、そのキャラクターです。

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これはファクト・シートの表紙です。もちろんガイジンでもだれでもダウンロードできます。どうですか?運用手法などの検証よりも、これだけでグッとくるものがあります。

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極めつけはこのキャッチコピー。「ミート・ミスター・アブソリュート」ですよ。しかもこれらファンドシリーズのことを「EDGEマスター・ショーケース」とネーミングしています。http://www.edelweissmf.com/catalogue/knowledge-center/absolute-lightning-and-ladders-game.htmには、ブラウザでゲームまでできるようになってます。ここまでやられたらさすがに私は中身なんて見ないで(買えるなら)即買いしてますね。最低投資金額はわずかINR1,000、ざっくり2千円です。


これだけのユニークなファクト・シートですから、表現もユニークなものはないかと思ったら、やっぱりありました。例えばEDGEはインドのブルーチップ投資なので投資対象のトップはもちろんTata Consultancy Services Ltd、そしてICICI Bank Ltdと続いています。普通はポートフォリオの割合だけを記載するのでしょうけど、ここでは保有している株数もそれぞれ26株、35株と表記しています。株式ファンドを持っても議決権もないし、株主総会に参加することもないので、投資対象の会社とは他人事になりがちですが、何株もってますなんて書いてもらえると少し親近感も湧いてきます。キャラクターだけでなく、細かい配慮とか工夫もあるインドのエーデルワイスには商品開発の観点からも学ぶべきものがあるでしょう。

現状では直接投資不可、ISINも取得していないようなので、ラップ口座経由も検討するだけ無駄でしょう。
FMGモンゴルファンドがダダ下がりです。ウランバートルにあるモンゴル株式市場http://www.mse.mnのTop 20 インデックスをみてみると、5月頃には底打ちした様子が伺えるのですが、ファンドが好んで組み入れている資源関連銘柄などはまるで元気がないようです。この状況を買いと見るかどうかです。

長期的視野で見れば当然買いです。何しろ資源の産出量、埋蔵量とも抜群です。銅の埋蔵量予想なんてダントツと思われているチリの8倍とにわかに信じがたい数字がでています。本当にこれだけの量が実際に世に出回るとなるとコモディティマーケットだけでなく、実需の動きまで大きな影響をうけることでしょう。日本にとっては南米よりモンゴルの方が圧倒的に近いわけですから。

そのモンゴルも資源がでれば、人も集まり(密集できないくらい広いですが)コンシュマーも発展します。すると、2010年から2015年までの5年間の平均GDP成長率は実に14.2%と予想され、あのイラクよりも高い数字でてもあながち絵空事ではなさそうです。

直接投資は可能でUSD10kからで前払い手数料5%、本人確認書類はコピー認証、住所確認書類は英文残高証明書原本必要です。各ラップ口座からも可能です。モーメンタムはFMGの他のファンドがあるので、注文をだしてみてという感じです。
ここで「あらゆる国」としている場合でも全てアメリカは除きます。

一任勘定契約をしていた場合、移管によって自動的に一任勘定契約(といってもだたの包括代理人届)は解除され、無駄なコストは以降かからなくなります。

紙一枚二枚で簡単に代理店移管ができるもの
代理店の所在国は基本的に問われない。

生命保険会社のラップ口座(積立投資型・一括投資型とも)

フレンズプロビデント
ロイアルロンドン360
ハンサード
ロイアルスカンディア
スタンダードライフ(香港で契約したもの以外)
ジェネラリ
AXA
チューリッヒ
インベスターズトラスト


オフショアファンド

Mansion Student Accommodation Fund
Kijani Commodity Fund
New Earth Solutions Recycling Facilities Fund
Tulip Trend Fund
Edelweiss Volatility Fund
LEGE Artis Fund
MAN Investments
モントレーケアホームファンド
弱者救済司法制度ファンド
他ほどんどのオフショアファンド




以下は特殊なものです。

香港の中でしか移管できないもの
スタンダードライフ香港現法



そもそも移管という発想もないもの(個人投資家とはサヨナラ)
Winton Futures Fund



ファンド会社もしくはファンド自体が管財人の管理下におかれており代理店制度がもはや法的には正式に機能していないものの、誠意のある代理店ならなんとか管理が続けられるもの
LM Performance Fund
LM Australian Income Fund
Axiom Legal Fund



ラップ口座経由でしか購入できないため、ラップ口座ごと移管できるもの
Brandeaux Student Accommodation Funs


日本で購入したものは移管で海外に持ち出せないもの
MAN Investment
Super Fund

あのギネス家の資産管理を行うファンドとして生まれたイーバーのファクト・シートにギネスさんの生サインをもらってゴキゲンな私がですが、ただギネスさんといっても末裔は星の数ほどいらっしゃるのでどのギネスさんかはわかったフリしてわかってません。向こうさんもなんでこんな奴ににサインしてしもたんやろ~って悔やんでるかもしれませんね。でもその横でパフォーマンスは年初来9.55%上昇しており、しっかり上げてきています。

ただ、上昇しているといっても株式一辺倒でとにかく上がった、というわけではありません。あくまでも名家の資産管理ファンドですから、株式だけでなく、国際社債、絶対利益追求型のヘッジファンド、ゴールド等の貴金属、コモディティにデリバティブも入っています。

とにかく、このファンドに入れておけば運用は完結、というスタイルです。

直接投資は可能で最低投資金額はGBP1kから。1k投資しても仕方ないので、実際は10kくらいからになるでしょう。本人確認書類はコピー認証、住所確認書類は英文残高証明書が必要です。
久しぶりです。USDJPY、つまりドル円相場でテクニカル分析的に取り上げたくなる相場展開は。チャートとみてください。これほどきれいなダイアモンドを主要国通貨ペアで形成されたのは久しぶりです。ダイアモンドといってもブロードニングという逆三角保ち合いと、よくある三角保ち合いの合成でしかすぎません。が、このような時は、一般的にエネルギーを持って拡散しかけた相場が収束しているので、内なる値が飛ぶようなエネルギーが溜まっています。

ラインの引き方によってはすでに後半(右半分)の三角保ち合いをブレイクしているような感じにもとれます。もちろん、場合によっては10月中は97円前半から99円近辺までの間で、ブレイクするまでもう一往復するかもしれません。が、いずれにせよ、遅くとも11月初旬にはブレイクします。

ブレイクしたら、エネルギーが発散されて大きく値が動きます。その目処はダイアモンドの上値と下値の差を目処にするのがいいでしょう。上が103円、下が94円でしたから差額は9円。

今、97半ばでブレイクしたのなら方向はもちろん下で、9円下がり、目標は88円半ばになります。この水準は2013年1月に上昇一辺倒だった相場はひと月ほどモメたレベルでもあるので、これをサポートとしても理由が立ちます。

逆に上に振れた場合、おそらく、98円半ばから上方ブレイクとなるでしょうから、9円上げて107円半ばが目標です。107のレベルには直近でなにもレジスタンスになるようなものがありませんので、そのままさらに上を目指すことも考えられます。

つまり、今はワクワクするような怖いような相場展開で、実需があるなら、実需がある分だけ、または半分だけなど、控えめにエントリーすべきでしょう。あとひと月以内に大きなトレンドが固まれば、あとはトレンドフォロー戦略の独壇場です。

ところで、フィボナッチ的にはどのあたりに目標をおいたらいいでしょうか?これは過去1年間だけのチャートとリーマン・ショックで大きく動いた後の5年チャートでは随分イメージが変わってきてしまいます。

昨日の記事じゃないですが、先入観を持ち過ぎることのないように、いくつかのタイムスパンで検証してみましょう。2007年の最高値124円を上にとって、綺麗にフィボナッチがサポートなりレジスタンスなりで機能するように芸術的にラインをとってみると、最安値は67円になりました。これはセンスの問題なので、カッチリした数字ではありません。アバウトなイメージです。人によって数円は上下するでしょう。

そして先ほどの、過去1年だけで取ってみたフィボナッチと比べると、不思議なことに似ているレベルに線が入ってます。これはひょっとして何かの暗示か、と思わせます。繰り返しになりますが、これは私の芸術的センスがそう感じているだけで、定量的な分析ではありまえん。チャートを見てテクニカル分析を行うチャーティストとは概してそんなものです。

となると、1年のほうのフィボナッチを修正してみたくなりました。直した結果が三番目のチャートです。横線が増えてしまい、ちょっとややこしいですが、しかし、それぞれの横線はなんだか意味のある線になっています。

この修正案に基づいて立てた戦略はこうです。

下抜けして96円割れてきたら、円高方向にトレンドフォローして、目標は89円。もっとっ頑張るなら85円、そして円安トレンドがはじまるキッカケとなった77円。この77円は相当なレジスタンスになるでしょう。

上抜けして100円乗せたらトレンドフォローに乗って107円が目標。さらに粘るなら111円。想定できるMAXの円安シナリオなら昨年10月の77円から5月103円までの急激な上昇分差額26円を、上方プレイクする98円から足し上げて、11月の7が月後に124円です。奇しくもこのレベルはリーマン・ショック前のピークです。

分析すればするほど、勝手にワクワクしてしまう相場だという意味がわかっていただけましたでしょうか?未来のことは誰にもわかりませんから、「歴史は繰り返す」を根拠に過去の話を持ち出すしかありません。分析してみた結果、それが過去の話に戻る部分が多ければ多いほど当たるような気がします。「チャートは輪廻する」なんて格言でも作ってみますか。
http://www.axa-im-international.com/wcm-theme/images/logo.png

円建てでオフショア投資できるファンド。Momentumのファンドリストをめくっていたら、こんなんもでてきました。日本でも有名、大手保険会社、アクサ生命グループの運用会社、AXA Investment Managers Internationalのオフショアファンドです。調べてもいませんが、これを直接購入するのは極めて難しいでしょうね。ファンド本体、親会社、グループ会社が日本に進出しオンショア化している場合、横流ししているというイメージを避けるため、オフショアを〆るのが通例です。MANしかり、JP モルガンしかりですね。

今日はMomentumでも乗換手数料全免で購入できるAXA Rosenberg Japan Equity Alpha Fundを調査してみましょう。ファンド名から何が投資対象かは説明不要でしょう。しかし気になるのは、ローゼンベルグという冠がついていることです。そんな街、ドイツにあったかな?そんなビール銘柄あったかな?と思って検索しても何もでてきません。で、会社案内なども閲覧してみましたが、名前の由来は見当たりませんでした。これ以上ここにこだわると日が暮れそうなので、諦めて本題に戻します。

このファンド、サイズが意外と大きいですよ。サブファンドでありながら257億円もあります。そして運用は1999年10月からと歴史もあります。個人投資家が購入できるのはAXA Rosenberg Japan Equity Alpha Fund B JPYというクラスBです。ちなみに、クラスAは信託報酬が年率0.7%と格安ですが、最低投資金額はJPY125Mからです。

運用方針はオーソドックスでベンチマークをTOPIXとしているため、大型株中心となる傾向が強く、銘柄ごとにTOPIXのウエイトと比較しながら、ポートフォリオを構築してい様子がわかります。

例えば、SMBCはTOPIXのウエイトが2.13%に対して、ポートフォリオが4.21%でオーバーウェイトとなっていること、逆にトヨタはTOPIXでは4.48%に対して、ポートフォリオでは2.50%でアンダーウエイトにして勝負していることを報告しています。
漫然とベンチマーク比較するだけでなく、その差をどこに出しているのか主張しているところが好感もてますね。
HAGI Top Index

http://www.historicautogroup.com

GB200 Coin Index
GB250 Rare Stamp Index

http://www.stanleygibbons.com
http://www.stanleygibbons.com/medias/sys_master/8861642326046/coinindexgraph.jpg
http://www.stanleygibbons.com/medias/sys_master/8885640593438/GB250.jpg

Art Market Research
http://www.artmarketresearch.com
Old Masters 100 Index
Jewellery (General) Index

Liv-ex Fine WIne 100 Index
http://www.liv-ex.com
http://www.liv-ex.com/images/flatpages/100_hp.jpg

Knight Frank
http://www.knightfrank.com
久しぶり。です。やっときました。何かって?「勝ち」が来ました。訴訟対策ファンドの中で、かれこれ2年前から進捗がなかった事案、その名もAPSに成功ボーナスが舞い込むことがほぼ確実になりました。ST3を継続していた私にとって、3月に継続の英断へのボーナスにもなりそうです。私の場合、ST3の中で55%がAPSですから、2割の成功ボーナスは元本の11%です。これを投資期間2.5年で割って年率に換算すると4.4%。よって半年継続したST3シリーズの出来上がりの年率換算利回りは14+4.4=18.4%となりそうです。これでLitigation Fundingというリスクに見合った利回りを得ることができそうです。

さて、このAPSという事案、ある事業法人が、契約不履行を理由にある地方公共団体を訴えるという事件です。といってもその事業法人が「勝訴」したわけではありません。しかし投資家にとっては「勝ち」になります。これは、私たち投資家にとっての「勝ち」と、原告にとっての「勝訴」の意味合いが違うということ学べる教科書的な事案になってしまいました。

訴訟対策ファンドは原告へ裁判費用を用立てる、つまり原告へ融資するという、まさにノンバンクビジネス系ファンドです。訴訟対策ファンドは債権者、原告は債務者です。「勝訴」すれば賠償金なり示談金から優先弁済されるようになっていますし、「敗訴」すればATE保険事故となり、その支払われた保険金の受取人は訴訟対策ファンドとなっているため債権を回収することができます。

ところで、訴訟対策ファンドでは、投資している事案の係争があまりにも長引いた場合、裁判の長期化によってかけた費用がどんどん膨らんでしまい、それだけで融資金を回収できなくなる可能性がでてきてしまいます。そこでそうなる前に長期化したということだけを理由にATE保険請求をしてしまうのです。この時、裁判は継続中ですから、原告は支払う原資を持っていません。訴訟対策ファンドはATE保険請求によって融資元本を回収しますが、その債権は保険会社に譲渡されます。ここで原告は真剣勝負中であるものの、投資家にとっては「負け」が確定します。訴訟対策ファンドにとっては後は野となれ山となれですが、原告の真剣勝負は続きます。

しかしAPSの場合は「勝ち」パターンですが、「勝訴」ではありません。そんなケースは起こりえるのでしょうか?これが有ったんですね。珍しいことですが。APSの裁判は継続中で結審の見込はいまのところありません。しかし、この事案を引き受けたいという第三者が現れたのです。つまりATE保険請求をするのではなく、この話、乗りたいという他人に債権を売るというのです。これは「勝訴」によって賠償金を得るよりもかなり少額の妥協となります。しかし、あくまでATE保険請求してませんから訴訟対策ファンドとしては「負け」にはなりません。そう、妥協したのはプリマシーなんです。「負け」ではない終わり方なので「勝ち」になり、投資金額に対して20%の成功ボーナスが払われることになります。

あとは第三者への債権譲渡の手続が完了すれば、「勝ち」が完全に確定し、成功ボーナスが支給されます。おそらく、3,4ヶ月先のことになるでしょう。

ここで困ったのは、来週に満期を迎えるST4シリーズとPA2シリーズの投資家です。投資家によってはAPSに投資されていない場合もあるので、まず、自身の投資事案を再チェックします。そして自身のポートフォリオトラッカーにATE9124(APS)が含まれていれば、とにかく継続です。現在募集中の新シリーズCA3に乗り換えたらこの成功ボーナスを受取る権利はなくなります。満期解約しても当然に消滅です。

成功ボーナスはその事案の「勝ち」が完全に確定した時にその投資事案を保有していなければなりません。そのためには継続するしかないのです。
3月に満期を迎えたST3シリーズやPA1シリーズも同様で、当時募集中のCA1シリーズに乗り換えていれば、残念ながらこの成功ボーナスは受取ることはできません。

このように同じシリーズを保有していても投資家によって運不運がありましたが、昨年末に締めきったCA1シリーズ以降はそのシリーズのに投資した人はすべて同じ運命を持つようになりました。

今のシリーズは理解しやすく洗練されてきていますが、複雑怪奇だった昔のシリーズも手作り感があってよかったなんて言う投資家仲間もいらっしゃいます。

ヘッジファンドの雄、MAN Investmentsの決算発表の内容と分析は先日の記事でお伝えした通りです。今日のフィナンシャル・タイムズ誌によれば、2012年度の業績不振を理由に年末付けで退任した前社長のボーナスはゼロになりました。ロンドン市場上場のMANの株価も昨年は2割下落したていますから、踏んだり蹴ったりといったところです。

もっとも2011年はすでにMAN全体の調子が悪く、そのため株価も6割下げたのにもかかわらず、USD7.0Mのボーナスを取っていましたので、今回がゼロでも心情的に同情する人はまずいないでしょう。ましてやバークレイズの社長がUSD6.5M、RBSの社長がUSD1.5Mしか?取っていないこの時期にです。30万人の従業員の頂点に立つバンカーに比べて、1400名しかいないヘッジファンドのマネージャーがそれ以上もらうというのも、ヤッカミを除いてもやはり不自然です。しかし本人にしたら少ないと思っているでしょうね。なにしろ調子の良かった2008年なんてUSD27Mだったわけですから。

新社長は2012年のボーナスは取りませんから、これで一年分僅か?でも経費がうきます。ヘッジファンド向けデータ会社HFRによると、2012年のヘッジファンドの平均信託報酬は%、成功報酬は%となっており、信託報酬で会社の体裁を保ち、成功報酬をファンド・マネジャーや従業員のインセンティブにしているビジネスモデルにおいては、業界として盛り上がってこないのも当然でしょう。

余談ですが、ヘッジファンド業界が楽して大金を得られる世界ではないことがわかると、良い人材はインベストメント・バンクなどに回帰することになるのかもしれません。いずれにしても、長期投資の観点でファンド選びをしている私たちにとってみたら、ファンド・マネジャーも長期に成功すればもらうものはもらえるという制度にしないと利害が一致しませんからね。とはいえ、それでもヘッジファンド業界は金融業界のなかでもフェアな方かもしれません。銀行や携帯電話会社など相手にぼろ儲けされているとわかっていても生活に必要がゆえ、使うしかないという商品ではありませんから。

そんな世界第二位のMANですが、第二位になる過程は自前のファンドサイズが成長したわけではなく、他の小粒で光るヘッジファンドを次々と買収した(今でも続けてますが)ことによって成長した会社です。大手に入ることで販路が開かれ、なお有名になる場合もあれば、それを潔しとしないファンド・マネジャーはスピンアウトすることになるでしょう。

2つのエマージング・マーケットファンドを任されていたGLGのファンド・マネジャーも後者の方に属する人物だったようです。彼らはAPQ Partnersというヘッジファンド会社を鳴り物入りで設立し、ファンド名「アレクサンドリア」の年内運用開始に向けて着々と準備を進めているようです。なにしろ2008年からUSD1.5Bもの預かりを持って年間9%程度のパフォーマンスをキープしていた人達ですから、本格運用が開始されればUSD500M以上は集まるのではと目されています。

ファンド個々の調査も重要ですが、業界動向というのも、決してマニアにはならないまでも、このように知って損はない程度にはお伝えしていけたらなと思います。

$自画自賛 六世のブログ
一括型オフショアラップ口座のロイアルロンドン360が提供しているPIMS Flexibleのイニシャルコスト料率一覧です。

80k以上 120k未満 10年トータルで13.33%
120k以上 160k未満 10年トータルで12.55%
160k以上 320k未満 10年トータルで11.38%
320k以上 400k未満 10年トータルで11.05%
400k以上 800k未満 10年トータルで10.73%
800k以上      10年トータルで10.08%

ポンド建てはまたテーブルが少々異なります。
これ以外に年間で576ドルの固定維持費用がかかり、この料金はインフレ率に合わせて毎年改訂されます。