久しぶりです。USDJPY、つまりドル円相場でテクニカル分析的に取り上げたくなる相場展開は。チャートとみてください。これほどきれいなダイアモンドを主要国通貨ペアで形成されたのは久しぶりです。ダイアモンドといってもブロードニングという逆三角保ち合いと、よくある三角保ち合いの合成でしかすぎません。が、このような時は、一般的にエネルギーを持って拡散しかけた相場が収束しているので、内なる値が飛ぶようなエネルギーが溜まっています。

ラインの引き方によってはすでに後半(右半分)の三角保ち合いをブレイクしているような感じにもとれます。もちろん、場合によっては10月中は97円前半から99円近辺までの間で、ブレイクするまでもう一往復するかもしれません。が、いずれにせよ、遅くとも11月初旬にはブレイクします。

ブレイクしたら、エネルギーが発散されて大きく値が動きます。その目処はダイアモンドの上値と下値の差を目処にするのがいいでしょう。上が103円、下が94円でしたから差額は9円。

今、97半ばでブレイクしたのなら方向はもちろん下で、9円下がり、目標は88円半ばになります。この水準は2013年1月に上昇一辺倒だった相場はひと月ほどモメたレベルでもあるので、これをサポートとしても理由が立ちます。

逆に上に振れた場合、おそらく、98円半ばから上方ブレイクとなるでしょうから、9円上げて107円半ばが目標です。107のレベルには直近でなにもレジスタンスになるようなものがありませんので、そのままさらに上を目指すことも考えられます。

つまり、今はワクワクするような怖いような相場展開で、実需があるなら、実需がある分だけ、または半分だけなど、控えめにエントリーすべきでしょう。あとひと月以内に大きなトレンドが固まれば、あとはトレンドフォロー戦略の独壇場です。

ところで、フィボナッチ的にはどのあたりに目標をおいたらいいでしょうか?これは過去1年間だけのチャートとリーマン・ショックで大きく動いた後の5年チャートでは随分イメージが変わってきてしまいます。

昨日の記事じゃないですが、先入観を持ち過ぎることのないように、いくつかのタイムスパンで検証してみましょう。2007年の最高値124円を上にとって、綺麗にフィボナッチがサポートなりレジスタンスなりで機能するように芸術的にラインをとってみると、最安値は67円になりました。これはセンスの問題なので、カッチリした数字ではありません。アバウトなイメージです。人によって数円は上下するでしょう。

そして先ほどの、過去1年だけで取ってみたフィボナッチと比べると、不思議なことに似ているレベルに線が入ってます。これはひょっとして何かの暗示か、と思わせます。繰り返しになりますが、これは私の芸術的センスがそう感じているだけで、定量的な分析ではありまえん。チャートを見てテクニカル分析を行うチャーティストとは概してそんなものです。

となると、1年のほうのフィボナッチを修正してみたくなりました。直した結果が三番目のチャートです。横線が増えてしまい、ちょっとややこしいですが、しかし、それぞれの横線はなんだか意味のある線になっています。

この修正案に基づいて立てた戦略はこうです。

下抜けして96円割れてきたら、円高方向にトレンドフォローして、目標は89円。もっとっ頑張るなら85円、そして円安トレンドがはじまるキッカケとなった77円。この77円は相当なレジスタンスになるでしょう。

上抜けして100円乗せたらトレンドフォローに乗って107円が目標。さらに粘るなら111円。想定できるMAXの円安シナリオなら昨年10月の77円から5月103円までの急激な上昇分差額26円を、上方プレイクする98円から足し上げて、11月の7が月後に124円です。奇しくもこのレベルはリーマン・ショック前のピークです。

分析すればするほど、勝手にワクワクしてしまう相場だという意味がわかっていただけましたでしょうか?未来のことは誰にもわかりませんから、「歴史は繰り返す」を根拠に過去の話を持ち出すしかありません。分析してみた結果、それが過去の話に戻る部分が多ければ多いほど当たるような気がします。「チャートは輪廻する」なんて格言でも作ってみますか。