窓際の扇風機
北の街にも
物足りない暑さを連れて
夏もくる
涼しい風
簾に、飾った綺麗な音の風鈴
ベランダに揺れる花
寝室に行けば、向かいで飼ってる犬が私を見つけると尻尾を振った
狭いトイレと浴室は
古いながらも、いつも綺麗に整頓してた
洗濯物の香り
赤ちゃんの鳴き声
夕方四時には始める
夕飯支度
いつも
うまいツツて食べてたね
もりもりね
夏の記憶
あの頃は
優しいお母さんだった
ただただ過ぎる毎日に身を寄せて、子供の成長にビックリしたり笑ったり泣いたり
ただいまの声に反応して
ハイハイダッシュ
あ~あ~と
パパに近づく赤ちゃん
昔、昔の遠い記憶
風鈴の音色
まだ耳に残ったまま
優しい時間
穏やかな毎日
今は、あの頃より
ずっと、たくましい母さんだ
冷たさを身につけて
我が子を守るのに必死な毎日
風鈴の音
赤ちゃんの声
魚の焼ける匂い
炊飯器の炊けた音
ベランダの風
冷たくて
優しくて
懐かしい風
穏やかな
まぁまに戻りたい
弱音?
私は
お家で奥さん向きだ
社会からの卒業
早く来ないかな……
あのころよりも
もっと素直なままの
素晴らしい毎日を……